めし屋のアイドル 第17回 伴

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勝負服はメイド服

 「よしえちゃん、メイド服似合いそうだね」。
きっかけはお客さんの何気ない一言だった。
炭火あぶり焼き「伴(きずな)」のよしえさんは、驚いて返事した。
「本当ですか、着てみたい。くれたら着ますよ!」。
「うん、じゃあそのうち店に送るよ」
 それからしばらく経って、店に茶色い箱が届いた。
中身はフリルのついたメイド服。
あのお客さんが、本当に送ってくれたのだ。

いろいろ事情が…

 袖を通してみると、予想以上にフィット。
よしえさんのメイド服姿を見た店長のごっちゃんが言った。
「来週はメイドデーだな!」。
こうして4月2日(金)、彼女はメイド服を着て店内に立った。
 「何でメイド服なの?」。
「いろいろ事情がありまして…。今日はメイドデーなんですよ!」。
お客さんからは注目されたが、みんな面白がってくれた。

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カツゼツに難あり

 よしえさんはメイド服が似合うだけあって、独特のオーラを持っている。
一見ボーっとしたような天然キャラで、注文を取る際、
「牛タンのデミ味噌煮込み」(32元)を「牛タンのデミニソ…」などと言い間違えることも。
そんな時は、「今かんだでしょ」と、お客さんから暖かいツッコミが入るという。
 今は店に来るのは毎週金・土曜だけ。
次回のメイドデーは未定だが、こんな不思議で素敵なよしえさんを見たければ、
今週末にでもお店に行ってみよう。

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~上海ジャピオン4月30日/5月7日号より

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