考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~上海老站

SLの中での晩餐
私は考える男マートン。
今日は、友人と
徐家匯にある元修道院を改築したレストランへ、
ディナーをしに来た。
内装からインテリアまで、
オーナーのコレクションである
アンティークで揃えられた店内では、
正統派上海料理が楽しめる。
また、
中庭には実際に中で食事もできる、
蒸気機関車、
いわゆるSLが展示されている。
重厚な歴史を感じさせる、
オールド上海の雰囲気…酒も入って酔いが回るな。
酔い覚ましに小部屋(トイレ)へ行くか。

妖精たちの小部屋
洗面鏡上部の花型ランプに
台座を覆う花柄のガラス板…
なんとフローラルで愛らしい空間だ。
アンティーク調の蛇口も優美なカーブを描き、
可憐な花の蕾のように見える。
まるで花畑に住む妖精たちの世界に迷い込んだようだ。
ん?
まてよ…妖精…養成…そうか!
修道院、
そして中庭のSL、
つまりここはSaint Lavatory
(聖なるトイレ)なのだ。
これらの哲学的結びつきは、
ここに以前、
聖なるトイレについて哲学する
修道士の養成機関があったということを表している!
古から哲学の対象とされた小部屋(トイレ)には、
真理が隠されているのだな。
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2012年7月6日号

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