考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~Indian Kitchen

カレーと隣客の愚痴
私は考える男マートン。
今日は、夏と言えばカレーだなと思い、
永嘉路にあるインド料理店を訪れている。
インド風モダンな雰囲気がある店内では、
本格インド料理を楽しめる。
ここは王道のグリーンカレーにナンと…。
おや、
何やら隣席の客たちの会話が聞こえてくる。
仕事の愚痴のようだが…ほう、
それは大変だ。
…なるほど、ひどいな…ううむ、
このまま聞き耳を立てていたら
私までストレスが溜まる!
ひとまず小部屋(トイレ)へ避難しよう。

〝金の花〟の意味
小部屋(トイレ)も店内と同じく、
民族テイスト満載だ。
異国情緒漂う、扉が特徴的な個室、
そして手洗い台は、
黄金の流しにハスの花が大きく施されている…
ん?
金、花、花、金…花金?
つまり〝花の金曜日〟。
会社は土日休日のため、
金曜は翌日を気にせず遊べるという意味だが、
もう死語ではないか…!?
まてよ…
この花は、
その構造と特性による自浄作用が有名なハス。
この小部屋(トイレ)を哲学すると、
花金でパーっと遊んで、
自浄作用、
つまりストレス解消しようという
思想が読み取れる。
死語とは、浅はかな考えだった。
例の客にもこの哲学を教えてやろう。
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2012年7月20日号

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