自慢のお隣さん 第134ノック 小園さん宅

身体中でリズムを刻む!

大槻さんの紹介で伺ったのは、和太鼓の演奏暦7年の小園英昭さん。文化交流イベントなどに出演することも多いそう。

和太鼓バンドとの
運命的な出会い


「〝かっこいい〟のひと言。なんで自分は客席側に座ってるんだ!? と、すごく悔しくて」
小園英昭さんは、7年前、ある和太鼓バンドのライブ演奏を初めて聴いた時の印象をこう話す。バンドの名は「Gocoo」。ロックやネイティブアメリカンの音楽などを取り入れ、伝統的な和太鼓とは一線を画した、モダンなパフォーマンスで知られるグループだ。
 それからすぐ、和太鼓道場に通うようになった小園さん。身体の芯まで響く太鼓の力強さ。シンプルな楽器が、叩く人によって違う音を奏でることへの驚き。小園さんは和太鼓の奥深さにどんどん引き込まれていった。
 小園さんには、印象的な思い出があるという。それは老人ホームを慰問し、演奏した時のこと。客席には、スタッフに付き添われた50人ほどのお年寄りばかり。車椅子の人も多く、「和太鼓の音は激しすぎるのでは…」という不安を振り払らい、最初の曲を全力で演奏。そして客席を見ると…
「数十年ぶりに音楽を聴いたと言って、会場中が号泣していたんです。音楽を伝える、感動を共有するとは、こういうことなんだと実感しました」

(右写真)「和響」で練習中の小園さん

上海でも和太鼓を!
仲間とイベントに出演


 その後、上海に転勤となった小園さん。現在の和太鼓演奏の場は「和響」。女性が半数以上、子どもも含む和太鼓サークルで、週に1回練習し、さまざまなイベントに出演しては、日本らしいリズムの和太鼓演奏を披露している。
「外国にいるからこそ、自分の国の文化を伝えるという楽しさがありますね。中国人の方の反応もいいですよ」
小園さんと和太鼓の歩みはこれからも続いていく。

イベントで和太鼓を披露する

小園英昭さんと奥さまの文乃さん、愛娘の杏奈ちゃん

⇒NEXT WEEK
お菓子作りが大好き!
育児の合間に
腕をふるう北原さん

~上海ジャピオン10月10日発行号より

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