考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~ホテル インディゴ 上海 オン ザ バンド

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スタッフへの悩み
私は考える男マートン。
今日は、友人と会うため、
外灘近くのホテルに来ている。
早速、最上階のバーで酒を飲むか。
…彼は酒が入ると愚痴りだすタイプだ。
先程から、自分の店で雇ったスタッフに
やる気がないうえ、注意すればすぐ辞めると…
愚痴を聞く私まで憂鬱になってきた。
気分転換に、小部屋(トイレ)に行こう。

絵&イスで表す哲学
黒い壁に石畳の床。
入口にはイス、壁には、外灘の遊歩道から、
陸家嘴のビル群を眺める男女を描いた絵が飾られる。
遊歩道…英語でプロムナードか。
アメリカの高校で卒業時に開かれる、
ダンスイベント・プロムを指すこともあるな。
華やかなパーティーだが、終わりには、
クイーンなどを決定し、トップを明確にする。
厳しい競争社会の縮図でもあるのだ。
この絵の前にイスを配置とは…ふむ。
イスの別名は腰かけ、それに女性の描かれた絵。
となるとこれは、寿退社を希望する
「腰かけOL」を表しているに違いない。
つまり、腰かけOLにプロムクイーンの座、
すなわち、仕事をやるからには一番を目指せと、
闘志をあおる哲学なのだ。
よし、友人に、この絵とイスの設置を提案しよう。
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2013年2月8日号

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