考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~査餐庁

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恋煩いで眠れない

私は考える男マートン。今日は、友人と会う約束があり、陝西南路のカフェにて彼を待っているところだ。

おっ、やっと来たな…!? なんだ、その有様は。目の下にくっきりとクマが色濃く浮かび、頬はげっそりとこけている。何々? 好きな人ができて、相手を想うあまり、夜も眠れない、とな。 昔から、ロマンチストで繊細なところがあったからな。よし、ここは私が、いいアプローチ法を考えてやろう。小部屋(トイレ)へ行ってくる。

フカフカな哲学

おぉ、これは、ヨーロッパのホテルなどによく設置してある「タオルウォーマー」ではないか。パイプ内で温水を循環させて表面温度を上げ、掛けられたタオルをドライ、クリーンに保つ、優れものである。これで温めたタオルはフカフカで気持ちがいいのだ。ん? 待てよ…フカフカ、フ・カフカ…不条理で幻想的な作風で有名な作家、フランツ・カフカか? 彼は、恋に落ちた女性に対して、膨大な量の手紙を送るなど、大の手紙好きで知られる。

なるほど、手紙か。熱い想いをじっくり伝えるには、いい手段かもしれんな。では早速、これから2人で恋文を書くとするか! ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2013年7月19日号

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