考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~上海当代芸術館

-473matong

マートンひと目惚れ?

私は考える男マートン。今日は上海当代芸術館へ来ている。1人だと感想を話し合う相手はいないが、自分のペースで作品を鑑賞できるのは、なかなか良いものだな。

ん? あそこにいる女性…何と美しいのだ。1人で来ているようだし、話しかけてみようか、いや、そんなナンパなことはできん、いやしかし…ひとまず小部屋(トイレ)へ行って落ち着こう。

美しい花の哲学

おお、こちらもまた美しい。壁には、白地に美しい藍青色で花の模様が描かれており、まるで陶磁器の染付のようだ。…ん? よく見ると、この模様は、文字の配置によって、花のように見せているのだな。どれどれ、英語と中国語を使っているようだが…「低档的人(低級なヤツ)」、「EAT SHIT(クソ食らえ)」!? とても口に出せないような罵り言葉だらけだ。

一見美しいデザインに、こんな裏が隠されているとは…いや待てよ、美しく見えるものも、よくよく観察することで、真の姿が見えてくる、ということか!? あの女性も、話しかける前にじっくり観察してみたほうが良さそうだな。早速後をつけてみよう。ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2014年3月7日号

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