黄砂で上海の大気汚染悪化 気象データ観測地点見直し

 上海市は11月12日(金)、中国北方地域からの黄砂の影響で大気が濁り、
一部の地域で対象物を見通せる視認距離が3㌔まで低下した。
 市では当日深夜1時より大気の汚染が激しくなり、早朝5時には、
100を超えると大気の汚染が大きいとされる、中国独自の大気汚染指数「API」が298に到達。
今年初めて、汚染指数としては上から2番目となる「中度重汚染」となった。
 また、上海市気象局はこのたび、
気象データの観測地点となっていた徐家匯の観測データを市の唯一の標準としない方針を明らかにした。
徐家匯の気象観測地点は、1872年以来138年間、市の標準観測地点と定められてきた。
しかし近年では高層ビルの建設によるヒートアイランド現象などが進み、
徐家匯の観測データを市の「標準観測値」とすることを疑問視する声も出ていた。
また、郊外の人口が増えるに従い、郊外地域の気象データに対する需要の声も高まっている。
 市気象局サイトでは今後、市郊外の宝山と松江の両地区の気象データも掲載する。
(11月13日)

~上海ジャピオン11月19日号より

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP