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民族訪ねて三千里~イ族(彝族)

大地に響く闘いの鼓動
松明に懸ける熱き想い
イ族は、
主に四川省や雲南省などに分布して暮らす。
四川の涼山や雲南の楚雄など、
各地に自治州を持ち、
日々農耕と牧畜に従事している。
そんな彼らには、毎年旧暦6月に行われる
「火把節(松明祭り)」という祭りがある。
丘の上にたくさんの松明を上げ、
1年の収穫を祈るこの祭事は、
「彝族摔跤」なる格闘技が披露されることで有名。
同競技は彼らの言葉では「杏格」と呼ばれ、
2人が陣の中で、
互いにベルトを掴み、足をすくったり、
投げたりして相手を倒せば勝ち。
日本の相撲に似ているが、
古くから言い伝えられている
彼らの伝説にも記されている。

1. 四川や雲南のイ族は、
男女共に黒を基調とした衣装を身につける
2. 「彝族摔跤」は1試合3回勝負で、
先に2勝した方が勝者に
3. 涼山の火把節。
無病息災や収穫を願うと同時に、
年長者や親族を敬う祭りでもある

「その昔、イ族の住む地上に阿体拉巴、
天界に斯惹阿比という2人の男がいた。
天地の両者がある日、
『摔跤』で対決することになったが、
阿体拉巴は急用で出かけることになり、
母親に、
鉄で作った料理で斯惹阿比をもてなすよう伝えた。
斯惹阿比は出された鉄の料理を見て、
こんなに硬い物を食べている阿体拉巴は、
さぞ怪力に違いないと恐れて逃走。
戻って来た阿体拉巴は逃げた斯惹阿比を追い、
決闘を挑んだ。
斯惹阿比が敗れて死ぬと、
天界で頼りにしていた男が死んだことで天の神が怒り、
大量のイナゴを野に放った。
イナゴに食い荒された野原を見て、
阿体拉巴は大勢の人を連れて松明を焚き、
イナゴを追い払った」
こうして、
今日も「火把節」では松明が盛大に焚かれ、
女性の鮮やかな踊りを背景に
「彝族摔跤」が行われる。
水と緑に囲まれた涼山の地を踏めば、
熱い闘いで鳴り響く
大地の鼓動が胸にまで響いてきそうだ。

~上海ジャピオン2012年7月6日号

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