週末私はココ行きたい! 石庫門・屋裏廂




租界時代の生活を垣間見る
角部屋でニート生活開始?


女「ねえあなた、そろそろ引っ越さない?」
男「おいおい、ここに住んでから1年経ってないじゃないか」
女「この部屋、なんか現代的過ぎて面白くないのよ」
男「それって、租界時代の〝老房子〟に住みたいってこと?」
女「大正解! よく分かったわね。さすがは私の旦那様♪ 早速、老房子探しに、週末不動産屋に行きましょう!」
男「無茶言うなよ。俺も老房子住みたいけど、君が住みたい老房子と俺が考えている老房子は、絶対に違うだろ」
女「どう違うのよ」
男「君の考えているのは、きれいに手入れされた、庭付きの老房子だろ」
女「そうよ。私たちで借り切って、優雅に暮らしましょうよ」
男「全部借り切るなんて、俺の収入じゃ無理だよ。中国と西洋の建築様式をミックスした共同住宅〝石庫門〟が、格好良いし、まあまあリーズナブルだし、一石二鳥じゃないか?」
女「甲斐性ないわね~。いいわ、不動産屋巡りは諦める! 現実路線で行くわ。石庫門の博物館が新天地にあるから、そこで石庫門研究しましょうよ」
男「新天地か。そんなところに博物館あったっけ?」

女「バーの女の子ばかり見てるから気付かないのよ! そこでは、1920年代に使われていた調度品とかが展示されて、当時の石庫門の様子を再現してるって、友達が言ってたわ」
男「映画『ラスト、コーション』の世界が追体験できそうだな」
女「そうそう、今にも有閑マダムが集まって麻雀始めそうなテーブルや、古いタイプライターにラジオとかあるらしいわ」
男「お~、これで映画の主演・湯唯もいたら最高だな」
女「絶対言うと思った。この前あなたに買ってもらったチャイナドレス着たら、あらあなたの目の前に湯唯的美女が!」
男「…。そんなに、自分のチャイナドレス姿を見せびらかしたいの? 君、石庫門研究する気ある?」
女「あ・り・ま・す! 友達の話だと、あなたにピッタリの部屋があるみたいよ」
男「どうせまた、まともじゃない部屋なんだろ?」
女「やっぱ分かる? 〝亭子間〟て言う、1・5階にある狭い角部屋よ。北向きで間取りがほぼ三角だって。変人のあなた向きでしょ」
男「そうだな。俺、会社やめてそこに引きこもって、ニート生活でも始めるか」
女「ダメよ! 靴屋の道具とか、おひつから桶、茶碗一式まとまった飯屋の道具も展示されてるから、それ全部担いでお金稼いでいらっしゃい!」
男「あ~あ、ニート生活もダメか。じゃあ昼は競馬、夜はナイトクラブなんていう租界時代の生活は、夢のまた夢だな…」

【information】
住所: 太倉路181弄25号(×興業路)
電話: 3307-0337
時間: 10時半~22時半(日曜~木曜)、11時~23時(金、土曜)
料金: 20元
休館日: なし
アクセス: 地下鉄1号線「黄陂南路駅」2番出口より、黄陂南路を南へ徒歩5分。興業路を西へ曲がり、さらに徒歩1分。

~上海ジャピオン10月31日発行号より

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