水滸巡礼~108の足跡~安道全(あんどうぜん)

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豪傑たちの主治医
安道全(あんどうぜん)
ゆかりの地 四川省雅安市
あだ名 神医
職業 内科・外科医
宿星 地霊星

四川省雅安市出身。建康府(現江蘇省南京市)で
診療所を営んでいたところ、
梁山泊の張順(ちゅうじゅん)によって山塞に連行される。
入山後は、傷病兵の治療に当たり、
医師として存分に腕を振るったが、後に都へ戻り、宮廷医官となった。

神の腕前をもつ名医  
殺人者となって入山
安道全はもと建康府の医師。
代々医者の家系で、内科と外科のどちらにも精通していた。
女好きな一面はあったが、彼に治せぬ病は
この世にないと言われるほどの腕前だったことから、
「神医(しんい)」と呼ばれた。

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碧峰峡は四川盆地南西域に位置する。
千層岩瀑布や青龍潭瀑布など、複数の滝が見物

ある日、安道全のもとに梁山泊の将、張順が訪ねてくる。
彼が来たのはほかでもない。
宋江が戦の最中、原因不明の病に倒れたため、
名医・安道全を山塞に連れて帰り、
宋江の病を治してもらおうと思ったのだった。
張順は以前、母親の病を彼に治療してもらったことがあり、
彼に全幅の信頼を寄せていた。
安道全は、あの宋江が病と聞いて、梁山泊へ向かうことを決意。
しかし、傍にいた妓女・李巧奴(りこうど)が彼を引きとめ、
安道全も彼女から離れたくないばかりに行くのをためらった。
そして、張順は夜中に李巧奴を襲い、彼女の母親も殺して、
壁に「殺したのは安道全」とまで書いた。
殺人犯に仕立て上げられた安道全は、
梁山泊に行くほかなく、宋江のもとに向かった。
安道全は見事宋江の病を治し、その功績が認められ、入山。
その後は林冲や王英などが戦で傷を負ったり、
宋江が再び病に倒れたりした時も、治癒に当たるなど、
山塞随一の医師として欠かせない存在となった。

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四川省の十大古鎮の1つ、上里古鎮。
かつては「羅縄」と呼ばれ、南方シルクロードの重要拠点であった

安道全の故郷、四川省雅安市。
雅安貢魚と呼ばれる魚が名物で、降雨量が多く、
さらに美人を多く輩出する地域と言われ、「雅雨、雅魚、雅女」は
「雅安三絶(雅安3つの欠かせないもの)」とされている。
その雅安に、2013年4月20日大地震が襲った。
神医・安道全を産んだ美しい雅安の復興を願うばかりだ。

【アクセス】
①上海浦東/虹橋空港から成都双流空港まで、空路で約3時間
②上海駅から成都駅まで、直通特快速列車で約20時間半、硬臥486元
③成都バスターミナルから雅安市まで長距離バスで約2時間半

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~上海ジャピオン2013年5月31日号

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