「蓮心茶」でひと休み

オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。浦城市を出発してから、ず～っと農村地帯を南下中。車の通りがほとんどないから走りやすいんだけど、中国南部の方は本当にのどかだな。おっ、右手に見えるあの山は、もしかして武夷山か！たしか１９９９年に世界遺産に登録されたんだよな長江や闽江の分水嶺でもあって、夏には渓流下りが人気のスポットなんだ。

よ～し、建甌市に到着。ここは「蓮心茶」の名産地で、この茶は睡眠不足に効果的らしい。小腹が空いたことだし、茶と一緒に、小麦粉と塩だけで作ったパン「光餅」も頼んで休憩しよう。このままパクッと食べてもいいんだけど、切り込みを入れて焼いたニンニクを挟んで食べるのがオススメなんだって。外はカリカリ、中はモッチリでウマい！ふう～、ひと息ついたことだし、そろそろ出発しますか。

 

 夕暮れ時の田園風景

福建省北中部の沙県に突入。と言っても、ただひたすら田んぼや畑が続くだけで、これといった目新しい景色は見当たらないんだけどね。夕暮れの田園風景を見ると、どうしてこうノスタルジックな気分になるんだろう…。

沙県は武夷山の方から流れてくる闽江の下流域に位置していて、闽江が市内を縦断しているんだ。そんで、この川に大橋「沙県特大橋」が架かっているんだけど、それが今目の前に見えるあの橋ってわけ。県内はザ・田舎なのに、この橋だけライトアップされていて妙に都会っぽいな。ってか冬は日が暮れるのが早いな、もう１日が終わっちゃうよ、今日はここまでだな。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ！

～上海ジャピオン2016年12月9日発行号