ゴーイング☆ハイウェイ~国道320号㉑

634ゴーイング-1 634ゴーイング-2

最後の街を目指して

 オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。今は日本の熱海温泉…じゃなかった、保山市騰沖県の「火山熱海」温泉に来てるんだ。スゲー、あたり一面もうもうと湯気が立っていて真っ白。源泉の温度が90~100度もあるらしく、地元の人は湯をそのまま料理に使っているんだって。よし、ここで一風呂浴びて、今日はいよいよこの道終点の「瑞麗市」に到達してやるぜ。

さて、ここから瑞麗市まではほぼ一直線。だけど途中に難所が1カ所だけあるな…アップダウンが激しいうえに、道がほぼU字に曲がってる。その名も「凹子地」。オ、オレはヘコまずに、乗り越えられるよう気合い入れようっと。

 

 エキゾチックな貿易の街

よっしゃぁ!瑞麗市に着いたぞ!いや~、走破にまるっと3週間掛っちまった、長かったなぁ。あれ、この街の看板、中国語とビルマ語の両方が書かれている。民族衣装を着た人や東南アジアから来てるっぽい人もたくさんいるし…。さすがミャンマーと接している街、多文化が共生していてムード満点だ。よ~しせっかくだから、街の観光は後にして、国境ギリギリまで行ってやるぜ…と、こんなところに「一寨両国」っていう観光スポットがあるぞ。なになに、昔、中国とミャンマーの国境が決められた時に、ある1つの村の中にも国境が引かれちゃって、村が2分されちゃったって…、ヤベェ、確かに中を歩いてたら国境?というか、国境と書かれた線があるぞ。跨いだら罰金500元らしい(汗)。とにもかくにも、国の最果てまで来られて感無量。エキゾチックな雰囲気を満喫しながら、この旅を振り返るとしますか。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!

634ゴーイング-3

~上海ジャピオン2017年6月23日発行号

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP