新茶で迎える春②

茶館の愉しみ方~頤和茶館から体験リポート~ 
①個室を選ぶ 事前に個室を予約して来店。気に入った空き部屋を見つけたので、そこに通してもらった。
②お茶を注文して休憩 席に着くや、「迎客茶」とお茶請けがサービスされる。さっそく「西湖龍井」を注文、ゆっくりくつろぐ。
③様々なお茶請けを試す ホールでは無数のお茶請けがビュッフェ形式で取り放題。個室とホールを行き来しつつ、半日を過ごした。

頤和茶館

百種のお茶請けと共に ムードに浸る贅沢な空間

 湯を足せば何杯も飲める中国茶。最高級の緑茶「獅峰龍井」などは、5煎目から甘さが出ると言う。そんな茶葉を味わうための空間が、茶館だ。
 浦東の金茂ビルそばにある「頤和茶館」は、400席と44の個室を持つ市内最大級の茶館。歴史を感じさせる調度品やハイセンスな照明が落ち着いたムードを演出し、夜は浦東の素晴らしい夜景も楽しめる。
 特筆すべきは、100種類ものお茶請けと小吃がずらりと並ぶ、壮観なビュッフェ。茶(68元~)を注文すれば、すべて食べ放題となる。同形式の茶館の中でも、群を抜く規模だ。
 茶を淹れる湯にも、杭州から名水「虎?泉水」を直輸して使うというこだわりぶり。贅沢な時と空間を愉しみたい。

オススメのお茶請け─玉米粒─
【データ】
住所:花園石橋路158号
TEL: 5877-7797
営業: 10時~18時(昼)、18時~翌2時(夜)
※18時を境に客を入れ替える。ただし、昼の来店後、18時以降に再度茶を注文すれば継続利用可。
この場合の茶の価格は通常の半額となる。週末は予約が望ましい。

老上海茶館

老上海の雰囲気を醸す アンティークの空間
 茶を味わう時、大切なのが周りの雰囲気。自宅でも、茶器を揃えるだけで、茶の愉しみは広がる。そんな雰囲気に独特のこだわりを見せるのが、豫園のそば、古い町並みを再現した上海老街にある「老上海茶館」だ。
 木製の階段を上がって店内に入ると、1930年代上海のレコード、ポスター、人形などのアンティークがずらり。扇風機や冷蔵庫など、当時の暮らしを伝える品も多く、小さな博物館といった趣きだ。もちろんBGMも当時の歌謡曲。ちなみに、絵はがきセット(10元)、歌謡曲のCD(30元)など、老上海グッズの購入もできる。
 全44席すべてが窓際にあるのもポイント。2階の窓から見下ろす上海老街を眺めながら、〝老上海〟の雰囲気に浸ろう。

オススメのお茶請け─元宝酥餅(18元)─

【データ】
住所:方浜中路385号
TEL: 5382-1202
営業: 9時~21時
※価格は、西湖龍井(55元)、碧螺春(65元)、安吉白茶(80元)など。お茶請けは別に注文する。週末は予約が望ましい。

名人茶芸館

老人たちがくつろぐ ノスタルジーの空間

 「ほっ」とひと息つくために茶を飲みたいなら、魯迅公園近くの文化名人街へ足を延ばそう。そこにある「名人茶芸館」でのひとときは、そんな茶の魅力を充分味わわせてくれる。
 店のテーマは「老人が懐かしい気分に浸れるような雰囲気」。その通り、毎朝6時半には、朝の茶を愉しみに老人たちが集う。演出されたムードではなく、日々の暮らしとつながった自然なやすらぎがある。酒もあり、夜はちびちびやる客の姿も。オーナーは紹興人で、紹興糟鶏、酔魚干(いずれも10元)などの、紹興味のつまみも用意。
 全60席。晴れた日はテラスで、ゆっくり過ぎる時間を愉しもう。

オススメのお茶請け─?卜?餅(6元)─
【データ】
住所:多倫路90号(文化名人街)
TEL: 5696-4368
営業: 6時半~24時
※価格は、黄山毛峰(20元)、碧螺春(30元)など。老人向けの僅供老年茶は、早朝6~9時まで、
通常の1杯10元から2元になる。お茶請けは別に注文する。

~上海ジャピオン4月6日発行号より

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