半日旅行に七宝へ③:「文化」を観る

 広くはない七宝だが、観光スポットは多い。七宝酒坊では焼酎造りの技に、蟋蟀草堂ではコオロギを戦わせる「闘蟋」文化に触れることができる。小吃を片手に、千年の歴史に思いを馳せるのもいいだろう。

【七宝老茶館】
 古き良き七宝を観るなら、ここは外せない。お茶を片手にくつろぐ老人たちの姿には、どこかほっとさせられる。営業は早朝4時~16時半。
 奥は七宝書場と呼ばれる舞台で、毎日12時半から2時間、「評弾」(男女が楽器を演奏しながら、物語を語る伝統芸能)が催される。入場料は2元。週末は200人以上の客で席が埋まる(電話:6461-3164)。

【周氏微彫館】
 周長興とその娘による、ギネスブックにも認定されたミニチュア細工の展示館。小さな博物館の多い七宝だが、ここだけは必見の価値あり。
 100万字にのぼる『紅楼夢』全文を刻んだ「石頭記」や、清代の家具・装飾品を再現した「華夏之宝」が見どころ。入場料は5元。営業時間は8時~17時。現在周親子は、上海万博に向けた製作に入っている。

【遊覧船】
 七宝の水郷としての一面を感じたいなら、ぜひ遊覧船に乗ってみよう。定員10人ほどの小さな手漕ぎ船で、街を東西に走る水路をゆっくりひと廻りしてくれる。所要時間は30分ほど。観光のポイントは、北大街と南大街をつなぐ蒲匯塘橋。
チケットは1人10元(身長1・2㍍以下の児童は、2人で1枚)。営業時間は8時半~16時半まで。

【七宝教寺】
 七宝に来たなら、その地名の由来となった七宝教寺も訪れたい。寺の歴史は10世紀前半に遡り、多くの仏教徒、詩人、画家が集まった。
 再建されたものなので古い趣きはないが、本殿と七重の塔が建つ庭園や、観音菩薩、文殊菩薩など日本でも馴染みの仏像が観られる。
 入場料は5元。観光は8時~17時まで(電話:5485-0213)。

<交通アクセス>
 バスは多数の路線が走っているが、以下の路線が比較的便利。タクシーなら、古北新区から30元程度で行ける。
・911路バス
 「万科城市花園」で下車。虹橋にあるバス停「水城路」からなら、運賃2元、所要約30分。下車後、徒歩10分。
・92路バス(92B路バス)
 バス停「上海体育場」より乗車できる(中山南二路ぞい、上海旅遊集散中心の出口付近)。「七宝」で下車。運賃2元、所要約30分。
・上佘線
 バス停「上海体育館」より乗車できる(上海体育館敷地内オリンピック広場の向かい側)。「七宝」で下車。運賃2元、所要約25分。

~上海ジャピオン2006年4月14日発行号より

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP