上海ジャピオンの特集 記事

春に食べたいお花見団子

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青団

今年の「清明節」は4月4日(火)。中国では、清明節の前日に「寒食」(火を使わない料理)を食べるという風習があり、毎年この時期になると、コンビニを始め、上海の至る所で草餅「青団」が売り出される。そこで、まずはこの団子から挑戦。

数ある青団の中で今回食べたのは、黄浦区の南京東路街にある老舗食品店「上海市第一食品商店」で販売されていた「沈大成」のもの。老舗というだけに、店頭には団子を買い求める客の長い行列ができていた。やっとの思いで手にした青団には穀物「雀麦」が餅に練り込まれており、つやつやとした緑色。ひと口かじってみると、ふわっとヨモギに似たいい香りに襲われ、同時に中から柔らかいこし餡が顔を出す。しっかりとした歯応えの皮に、ほどよい甘さの餡が絡み、2~3個はペロリとイケそうだ。清明節に青団を食べて、中国文化の一端を味わってみてはどうだろう。

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蛋黄肉松青

青団の餡は上記のような「豆沙(あんこ)」が定番。しかし、近年変わり種が登場し「網紅(ネットで話題沸騰)」として紹介されることも多い。その代表格が、塩漬け卵とバターを、ブタ挽き肉と混ぜ合わせた「蛋黄肉松青団」だ。昨年から一部の青団販売店に並んでいたが、あまりの人気に即完売状態だった。しかし最近は多くの店舗に普及し、コンビニでも気軽に手に入るように。これは試すしかないと、1箱購入。

「肉松」という名前や、写真を見る限り、甘い菓子ではなく肉まんのような惣菜タイプの団子に思える。でも、あのモチモチでほのかに甘い餅に、塩っ気ある肉が合うのかどうか…ここは度胸!ひと口パクリ。非常に粘り気の強い餅を、口をもごもごさせながらやり過ごし、ようやく餡に辿り着く。と、突然しょっぱい肉のお出迎え。う~ん、よく言えば肉まんの餡に塩辛さを足した感じだが、青団にはやはりいつものこし餡がピッタリだという結論に。

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三色

青団を買った店で、気になる団子を発見。「三色団」という名で、黄色い団子はおせち料理でお馴染みの「栗金団(きんとん)」を思わせる。栗っぽい味なのか知りたくなり、購入した。

早速頬張ってみると、栗金団とは無縁の味で、きなこ餅に近かった。しかしながら、日本のきなこ餅を想定して口に入れたとしたら、予想をはるかに上回るきなこの濃厚な味にビックリすることだろう。それもそのはず、中の餡まできなこなのだ。口当たりは柔らかく、どことなく懐かしさを感じる甘さは、緑茶や抹茶との相性も◎。白団子は黒ゴマで大人な味だ。ピンクの団子は、見た目からイチゴやサクラ風味がするのかと思いきや…そんな淡い期待と同様に味も淡い、いや甘さ控えめのあんこが入った団子であった。しかし、カロリーを気にする女性からすると、なかなか優秀なスイーツなのかもしれない。

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上海で点心、菓子と言って外せない店といえば、100年以上の歴史を誇る「杏花楼」。同店は月餅が有名で、中秋節の時期には多くの人が同店の月餅を求めて列をなす。ここでは、「紅豆団」という団子を買ってみた。

「紅豆」は、日本で言うアズキのことで、この菓子はいわゆるアズキ入りの団子だ。名前は至って普通で、飾り気のない形も取り立てて気になることがなかったので、とりあえずかじってみた。すると、なんと餡のメインはこし餡で、餅の中にアズキが練り込まれたハイブリッドなものだった。しかも甘さ控えめで、甘いものが苦手な人でもパクッと食べられる。見掛けだけで判断してはいけないよ! そう話しかけられた気分になる団子だ。

餅の部分はモチ米を使用しているが、日本のものより舌触りが少しザラッとしているのが特長。

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血糯

上海でもすっかりお馴染みのコンビニ「ファミリーマート」。日本のコンビニだけに、日本人の口に合う団子があるのではと思い店に入ってみると、目に飛び込んできたのが「血糯団」だ。商品名の〝血〟という漢字に、思わずぎょっとする人が少なくないのではないだろうか。確かに、白い粉の下に見える団子は、何となくブラッディーに見えなくもない…これは編集者魂が試されているのかもしれない、ということで買ってみた。

団子に付いている白雪のような粉は、日本の大福と同じ片栗粉だろうと思って食べたら大間違い、正解はココナッツパウダー。袋を開けると、まずその香りが広がり、食べれば口いっぱいに充満する。その後、生地は一般的なモチ米より深みがあり、じんわりとこし餡の甘さがやって来る。

食後に「血糯(米)」は赤米の一種であったことが判明し、ホッとひと安心したのであった。

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緑豆

「杏花楼」には月餅や青団以外にも数多くの中華風団子やつまみが売られており、前述の「紅豆団」のほかに「緑豆糕」という団子を買ってみた。

「緑豆」は、漢字そのままに「リョクトウ」という豆のことで、日本では発芽させてモヤシにして食べることが多い。つまりこの菓子はある意味モヤシ入りの団子ということになる。黄色味がかった見た目は〝緑〟の要素が全くないが、何はともあれ一番重要なのはやはり味。早速頬張ってみると、少しパサパサ感があるものの、中のこし餡と相まった自然な甘さが口を包み込む。

この「緑豆糕」、実は5月の端午節に食べる中国の伝統食。初夏を迎える前に、この菓子と統酒「雄黄酒」、「咸鴨蛋(アヒルの卵を塩味で熟成させたもの)」といった冷たい物を食べて、健康を願うんだそう。端午の節句、今年は5月30日(火)の時に試してほしい。

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糯米団・花生

菓子屋「元祖」で、パッと見、小ぶりのコロッケのような菓子を手にレジに並ぶ人がいた。菓子屋で惣菜が売っている!? っと気になり、パッケージをじっくり見ると「花生」と書いてある。ピーナッツ味の団子ということなのだろう。見た目の面白さにつられ、自分も1パック購入してみることにした。

見た目同様、割と歯応えのある生地にかぶりつくと、中からピーナッツバターのような餡が飛び出す。甘さ控えめの餡の中には荒削りのピーナッツが散りばめられていて、そのしっかりした食感が団子の食べ応えを演出する。また店員さん曰く、ピーナッツは、アンチエイジング効果や新陳代謝、血行の促進などが期待できるそうなので、毎日の朝食として食べれば若返るかも!? とは言え一方で、ピーナッツはカロリーが高いため、食べ過ぎにはご注意を。また、ここの「糯米団」シリーズは4月2日(日)~4月4日(火)の清明節休暇明けから販売を開始する予定とのこと。

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糯米団・

菓子屋「元祖」の「糯米団」シリーズには、表面にアーモンドのスライスを散りばめた団子もあった。「棗泥」というシールが貼ってあるということは、ナツメをすりつぶして作った餡が入った団子だろうと、あたかも名探偵のように推理。果たして推理は正しいのか…これまた食べてみた。

正解かハズレか…期待と不安が入り交じりながら、半分だけかじってみると、現れたのは、こし餡に粒状のアーモンドが入った餡。ナツメは入っているものの、味はほとんど感じられない…ということで、推理は限りなくグレーに近い正解ということに(笑)。ナツメ味を期待して買うとガッカリするが、餡自体はしつこくないので、アーモンドの食感を楽しみつつ、さっぱり味わえる。ちなみにこの「糯米団」はほかにも、甘味を抑えた緑豆味や抹茶味など種類が豊富だ。

 

~上海ジャピオン2017年3月24日発行号

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