上海ジャピオンの特集 記事

上海交通ルールガイドブック

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最も厳しい道交法が成立

新しいものが登場する度に、新ルールが生まれる上海。交通面においては今年3月25日(土)、レンタサイクルや延安路の公共バス「71路」の登場に合わせるかのように、新しい「上海市道路交通管理条例」が施行された。この条例は、1997年に初めて制定されてから2回修正され、昨年12月に3回目の改定があった。初版に比べ内容の8割以上が変更され、〝最も厳しい〟道交法として話題を呼んだ。

新しい条例の施行後は、市内の主要道路に配置する交通警察官を増員し、一部交差点には監視カメラを設置、「ネット警察システム」による監視が目を光らせている。同システムは自動車のナンバーを読み取るとともに、クラクション音を感知することができ、交通違反を犯した車のナンバーを電子掲示板などで表示する。

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 新しい移動手段が続々登場

アプリ「摩拝単車(mobike)」や「ofo」のようなレンタサイクルが出現したのは昨年6月頃。専用アプリを通じて道端に停められている自転車のQRコードを読み込むだけで簡単に借りることができ、1時間当たり約1元という利用料金の安さと近くの駐輪スペースに乗り捨てられるという利便性が人気に火を付けた。今年3月時点の調査で、市内にあるレンタサイクルは45万台、うち22万台が「摩拝単車(mobike)」、15万台が「ofo」所有のものだと言う。この二大運営会社を追うように、利用料金無料を謳ったものから、スマートフォンの充電ができるものまで、何十社ものレンタサイクルが現れた。自転車の利用頻度は、市民の25%が「毎日」、60%が「週2~4回」と回答しており、10人に8~9人の割合で週2回以上自転車に乗っていることになる。一方、業界内の争いが激しくなるにつれ車両が市内に溢れ、ルールを守らない一部の利用者らによって、全体の37%が規定の区域外に停められている。この利用マナーの悪さが歩行や交通の妨げになっており、社会問題にまで発展している。

レンタサイクルのほかに新たな交通手段として生まれたのが、市の延安路を走る「バス・ラピッド・トランジット(BRT)」を用いた公共バス「71路」だ。BRTとは、バス専用道路を作り、定時で速い運行を可能とするバス高速輸送システムを指す。市では、東西の大動脈である延安高架路下に計25カ所のバス停を設置、ピーク時には2分間隔で運行している。4月28日(金)には利用客数が1日4万9000人を記録し、市内の一般道を走る公共バスにおける1日平均乗車人数を大幅に上回っていることが明らかになった。また今年5月時点で1日の平均利用客数がのべ4万2000人に達した。

このように、経済発展著しい大都市・上海では、交通の発展や規則の変更も目まぐるしい。そこで次ページからは、市で定められている交通ルールについて自転車・電動バイク編、自動車編、軌道交通編に分け、罰則を含め具体的に学んでいこう。

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レンタサイクル登場の裏で

レンタサイクルが移動手段の1つとして定着しつつある中、自転車をよく使う人や、中国滞在歴が長いと電動バイクを利用している人もいるだろう。ではこれら二輪車に関する規制を見ていこう。

今年6月、二輪車の交通違反に対する取り締まりが強化。特にレンタサイクル業界の競争激化に伴い、自転車の使用が歩行者や自動車の交通に影響してきたことで走行禁止エリアが見直された。市民に対して該当エリアの周知を徹底するほか、観光地など繁華街や大通りに交通警察官を増員させ交通整理を行っている。現時点では、走行禁止エリアを走っても注意に留まることが多いものの、該当する道路はしっかり把握しておこう。

罰金の支払いに応じない場合、交通警察官は該当車両を押収することができるが、レンタサイクルは違反者の所有物ではないので、警察官の悩みのタネとなっている。

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タクシードライバーも恐縮

上海に暮らす日本人にとって、自動車に関する道路交通法は馴染みがないだろうが、自動車規則を理解することで、タクシー利用時や会社専属ドライバーの運転について理解が深まるはず。なお自分で運転したい場合は、免許証の書き換えが必要だ。

初来海し、横断歩道を渡る時に驚くのは、赤信号で停車すべき自動車が横断歩道を通過し右折してくることだろう。これは、赤信号でも基本的に右折できるから。また市内のほぼ全域で、騒音問題対策としてクラクション使用が「中華人民共和国道路交通安全法」などで禁止されている。

各一般道や高架路には監視カメラを設置、違反行為をした自動車のナンバーを記録している。なお、歩行者向けの監視カメラも交差点に点在し、赤信号で渡った違反者の顔写真は最寄りのバス停留所の電光掲示版に表示される。

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手荷物と身分をチェック

上海市政府が定める「上海市軌道交通管理条例」により、各駅に安全検査機器の設置が義務付けられている。一方乗客に関しては、改札での手荷物検査に応じない例が散見されるものの、罰則規定がないため、駅員も強く引き止められないのが現状だ。

キセル乗車が確認され且つ違反者が運賃の支払いを拒否した場合、市鉄路局が違反者の名前をブラックリストに登録し、氏名や一部を伏せた文字の身分証番号などをネット上で公表している。このリストはビザの取得や銀行口座の開設、ローン契約など、社会における個人の信用レベルに影響する。

そのほか金、土、日曜及び主要祝日の前日は、各路線の最終電車の時間が最大90分程度延長され、交通の便がますます便利になったことを最後に伝えておこう。

 

~上海ジャピオン2017年8月4日発行号

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