上海ジャピオンの特集 記事

街で頑張る、あの人の給料いくら!?

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近年、人気が出た職業

2013年頃から中国国内で爆発的にシェアを伸ばした「配車アプリ」。スマートフォンで予約をすれば、近くを走っている車両がすぐ駆けつけてくれる手軽さが人気だ。

上海のタクシードライバーは、上海戸籍を持つ人だけしかなれないのに対し、こういった配車アプリは戸籍や年齢関係なく、自分の車で営業できるとあって、瞬く間に人気職業となった。特に新エネルギー車購入時に、ナンバープレートを無料とする政策が施行されたことをきっかけに、同車を購入しドライバーを始める人が続出。驚くべきは、ドライバーの約半数が大学卒業という高学歴なこと。また全体の12%ほどが女性ドライバーなのだと言う。

 事故などのリスクが心配

では実際に彼らの収入はどのくらいなのだろうか? 配車アプリ「Uber」のあるドライバーの話によると、市場がピークだった2015年前後が最も稼ぎがよく、会社からのボーナスも多かったので、月の収入が2万2000元を超えることがあったと言う。あの頃は1時間に4~5件予約が入り、市街地から空港まで往復するだけで、会社から150元の手当てがもらえたと振り返る。しかし現在はドライバーの数も、競合アプリも増えたことから1万元以下に減ったと話す。

一方でドライバーたちを悩ますのは、ガソリン代や駐車代などの維持費だ。特にガソリン代の負担が大きく、月の収入の約30%に当たる。さらに万が一、タイヤがパンクしたり、交通違反で罰金を取られたりしたら…と、ドライバーたちのリスクは結構大きい。また一日のほとんどを狭い車内で過ごすので、椎間板ヘルニアや頸椎の痛みに悩まされる人も少なくないと言う。

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雨や雪、猛暑でも出勤

毎日1度は街で見掛ける、デリバリーサイト「餓了吗」や「美団外買」のスタッフたち。中国のデリバリー市場は拡大の一途を辿り、スタッフが年中足りない状態にあるらしい。また〝月に1万元以上稼げる〟との噂が絶えない職業だが…実際はどうなのだろうか?

ある中国メディアの調査によると、デリバリースタッフの1日当たりの配達量は50~60件で、新人だと100~200元、ベテランだと300元以上を稼ぐと言う。この基準でいくと、1カ月1万元以上の給与を得るためには、毎日休みなく、最大限の配達量をこなす必要があるということになる。しかし、実際そのような人はかなり少なく、月収1万元というのは遠い夢のようだ…。

 顧客の評価が高収入のカギ

ところでデリバリーをオーダーした時に、スタッフから「ぜひ高評価を付けてくださいね」とお願いされたことはないだろうか? 実は、スタッフらの給与は顧客からの評価に左右される部分が多いのだ。デリバリーサイトのほとんどが、月当たりの高評価が一定数を超えるとボーナスを与えたり、1回の配達当たりの報酬を上げたりしている。逆に顧客からクレームが出た場合、罰金50元を科したり、給与水準を下げたりするので、スタッフはクレームを非常に恐れている。

一時、顧客がスタッフに「レシートにかわいい絵を描いて」や「ついでにアレも買ってきて」など無茶な要求を書いて、それに応えてくれるかどうか、という試みがネット上で流行した。そんな無茶なリクエストも応えてあげてしまうのは、少しでも高い評価を得たいという気持ちがあるからだろう。

雨の日も猛暑の日も、短時間でできたての料理を運んでくれるデリバリースタッフたち。もし彼らを労う気持ちがあれば、高評価を付け、アプリ上でチップを払ってあげよう。

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年々高騰する家政婦の賃金

いつも朗らかに、掃除や家事、育児をサポートしてくれる〝アイさん〟こと家政婦たち。この業界はここ数年、驚くべき勢いで給与が上がっている。

ある調査によると、2004年~14年の10年間で各職種の賃金上昇率を見た時に、大卒の初任給が220~230%だったのに対し、家政婦は300%もアップ。中でも、産後の母子サポートを行う「月嫂」は350~400%、住み込み家政婦は400~500%、ベビーシッターは500~600%と凄まじい上昇率を見せた。そして今でも、毎年20%値上げしていると言う噂が…。ネット上では「アイさんは大卒よりも稼ぐ」、「値上げが激しくて、アイさんを雇えなくなった」などの嘆き声が溢れている。

 育児関連のアイさんが人気

中でも、近年引く手数多なのが、「月嫂」や「育児嫂(ベビーシッター)」といった、育児に関わるアイさん。中国で一人っ子政策が廃止された後、第二子をもうける家庭が増え、産後のケアや育児を担う人材が不足しがちなのが現状なのだとか。特に、アイさんのほとんどが帰省してしまう春節前後は人手不足が深刻で、この期間の月収が1万元を超えるアイさんもいると言う。

とは言え、育児関連の家政婦に就くのは簡単ではない。「月嫂」になるためには必ず講習を受けなければならず、新生児の世話の仕方はもちろん、母親の栄養を付けるスープの作り方や、精神的ケア、体形を戻すストレッチ法までを学ぶ。

性格が合う、合わないなど雇用主との相性によって労働環境が大きく左右されるのも家政婦業の特徴の一つ。自分にピッタリのアイさんを見つけるまでが一苦労だが、もしステキなアイさんが現れれば、大事にしたいものだ。

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立ちっぱなしで激務な職場

毎日忙しく立ち働くドリンク店のスタッフたち。実は、彼らの労働環境はそこまでよくないようだ。

某ネット掲示板で「ミルクティー店の仕事はどう?」というスレッドを覗いてみると「毎日残業、給与も少なくてすぐ辞めた」や「立ちっぱなし、動きっぱなしでツライ。疲れ果てる」などの書き込みが多数。さらにレジや調理カウンターで働くより、バックヤードでドリンク液の調合をする方が、重労働でキツイと言う。

そんな労働環境を考慮してか、ドリンク店「快楽檸檬」のホームページでは、求人ページにたくさんの福利厚生が並んでいた。誕生日パーティーに食事会、午後のお茶休憩など…。社員たちの楽しそうな写真を見てみると、大多数は若い女性だった。

さらにキャリアプランの紹介も拝見。最初は見習いから始まり、最後の高級店長まで昇格は全5回。見習いを除き、それぞれの昇給までの期間が3~6カ月とあるから、最短2年と少しで店舗での最高職位にまで上り詰められることになる。なお、本部正社員とは全く別のキャリアプランになっているようだ。

 新規開店を目指す若者も

決していい労働環境とは言えないドリンク店だが、店で働くよりも、加盟店として自分で店を開く方が魅力的だと言う。加盟費は約50万元。安くはない資金で、若者にとってはハードルが高い…。そこで、先ほどのドリンク店「快楽檸檬」は新しい取り組みを開始。見込みのある若者が同店で半年~1年間研修すれば、7万元で店を開けるチャンスがあるというものだ。すでに3人がこの制度を利用して、新規開店したんだとか。夢を掴みたい若者は、この制度を利用するといいかも!?

 

 

~上海ジャピオン2018年6月15日発行号

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