新年は豚料理で幕開け①

豚年は豚料理で祝おう


新年が明けてから2週間、ことしの初豚料理はもう済ませましたか?
豚肉は、「ブタミンパワー」なんて言葉があるくらい栄養の宝庫。
豚肉でスタミナをつけ、ことしもいいスタートを切りましょう。

かつ膳

和の風情を思い出す 創意工夫のとんかつ

 黄金色に輝く香ばしい衣を着た乳白色の豚肉。口に運ぶと、サクッっという音と一緒にジューシーな肉汁が溢れ出す。これこそが、とんかつが洋食の王様と言われ、日本人に愛されてやまない理由と言っていい。
ここ上海にも、とんかつ専門店が数店あり、どの店でも手間ひま掛けて、豚肉を仕入れ、丁寧に仕込み、上質の味覚を提供している。
その中でも、あっさりとした京風のとんかつを提案するのが、虹橋の上海城内にある「かつ膳」だ。金網の上に乗ったとんかつに、自然な甘さのソースと、すり鉢で擦りたてピチピチの胡麻をふりかけて食べるのが、かつ膳流の食べ方。豚肉はミネラル水を飲んで育った豚のみを使用しているので、臭みが抑えられており、あっさりとした印象がある。特に脂身が少なく、カロリーを抑えた「ヒレかつ膳」(65元)は、女性にも食べやすく、同店の看板メニューとなっている。
そのほかにも、梅としそや、しそとチーズ、ネギ塩などを挟んで揚げたものなどあり、とんかつメニューのバリエーションなら他店の追随を許さない。
また、昨年からメニューに加わった「ロースしゃぶかつ膳」(65元)も人気を集めている。これは、ロースの部分だけをしゃぶしゃぶ肉のように超薄切りにして20枚以上重ね、中にしそを巻き込んで揚げている。軽い食感で、クリーミーと形容できるほど肉が柔らかい。こちらも、あっさりしたゆずポン酢をつけて頂く。
店長の張さんのことしの目標は、「新たなメニューをどんどん開発していくこと」。かつ膳のメニューが、さらなる充実を遂げる日は近い。


かつ膳
遵義路100号虹橋上海城5階(百盛)
TEL: 6237-2414
営業時間: 11時半~1時半(ラストオーダー)、17時半~21時半(ラストオーダー)

技ありとんかつ揃い踏み


とんかつ浪漫館横浜

全て自家製作りたて フレッシュとんかつ

  一口食べると、飛び散るほどサクサクの衣に驚くことだろう。衣となるパン粉は、注文を受けてから、自家製のパンをパン粉製造機に入れて作っているからだ。挽き立てのパン粉で豚肉を包み込んで揚げる、この製法は日本をはじめ世界各国に店舗をもつ「とんかつ浪漫館横浜」共通のものだ。
豚肉は自社の養豚場からの直送。穀物を食べさせることにより、健康的で身が引き締まった肉に仕上がっている。そんな豚肉の中でも、最高の部位を使った「特製ロースカツ膳セット(78元)」は1日36食の限定品だ。ソースは37種類の香辛料を使用。毎朝、蜜を豊富に含む富士リンゴのおろしや、蜂蜜、レモンなどを加えて、常に品質を保っている。
 総経理を務める蒋さんは、「市内にあと2~3店舗はオープンしたいので、いい物件知っている人は教えて下さい!」と、ことしの意気込みを語る。
なお、1月中はジャピオンを持参すると20%オフ(夜の営業時間のみ)。

とんかつ浪漫館横浜
淮海中路222号力宝広場207室
TEL: 5396-5938
営業時間: 11時~22時

とんかつ浜ちゃん

分厚さに驚き 日本らしい味に安堵

  大きな口を開き、弾力のある肉厚とんかつにかぶりつくのも醍醐味のひとつ。「とんかつ浜ちゃん」では、厚さ2センチ越え、1人前でもかなりのボリュームを誇るとんかつを味わえる。
豚肉は、店長の浜崎さんが長年の経験を基に選別したものの中から、さらに質のいい部分だけをビシッと見極め、脂身を取り除きつつ分厚く切って使用する。そのため、届いた肉の3分の2程度しか、とんかつにならないとか。これだけ厚いのにしっかりと火が通っているのは、高温と低温での2度揚げによるもの。分厚い豚肉だからこそ、中が蒸し焼き状態になり、ジューシーな肉汁をしっかりと閉じ込めているのだ。
とんかつメニューは、シンプルにロースとヒレの2種類(各60元)のみ。どちらも、ご飯、豚汁、漬け物が付く。
浜崎さんは「ことしも今まで通りに美味しい豚肉を提供する」とマイペース宣言。変わらない味、変わらない店というのは、上海で貴重な存在だ。

とんかつ浜ちゃん

?州路176号
TEL: 6256-8674
営業時間: 11時半~14時、17時半~22時

~上海ジャピオン1月12日発行号より

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