ジュンサイで心穏やかに
ジュンサイは、スイレン科に
分類される水草の一種で、
日本では、秋田県の山本町で
全国の約9割を生産する。
若芽や蕾は、ゼリー状の透明な
粘質物に覆われ、
プリプリの歯応えと、
ツルッとした食感が楽しめる。
栄要素は少なく、
そのほとんどが水分で、
食物繊維が全体の1%ほど含まれる。
日本では、酢の物や吸い物、
味噌汁、天ぷら、鍋などに用いられる。
中国医学では解熱・利尿・解毒作用が
あるとされ、イライラやむくみ、
肌荒れなどの改善が期待できる。
また、心を落ち着かせる働きがあるため、
落ち着きがなかったり、
集中力のない子どもに食べさせると
良いのだとか。
さらに、解毒作用により、
胃炎や胃潰瘍、ガン予防にも
有益と言われている。
中国では、吐き気や下痢など、
胃腸の調子が悪い時に、
「ジュンサイスープ」を食す習慣が
あるようだ。
作り方は、千切りにしたタケノコ、
シイタケ、ザーサイの順に、
沸騰させたチキンスープに入れ、
最後にジュンサイを入れて、
少量の塩で味付ける。
食べる直前にゴマ油で香り付けをするのが
ポイントだ。
ただし、身体を冷やす食材なので、
過剰摂取は控えよう。
イライラと気持ちが落ち着かない時には、
ジュンサイスープで心を穏やかに。
~上海ジャピオン2012年11月9日号