第155ノック 高橋さん宅

弾いて、着て、踊って!



岸本さんの紹介で伺ったのは、中南米の音楽が大好きな高橋美智子さん。
民族衣装を揃え、踊りも楽しんでいる。




友人のひとことが
再開のきっかけに


 ある日の午後
マンションの一室から流れてくるケーナ(葦笛)の音色。
メロディは素朴で、どこか懐かしい――。
週に一度、グループで中南米の民族音楽・フォルクローレを楽しんでいる高橋美智子さん。
フォルクローレ歴は長く、小学生の頃に南米の歴史に興味をもち、中学時代には、フォルクローレの楽器をコレクションしていたという。
さらに大学時代は、フォルクローレサークルに所属。
ケーナやインディアンハープ〝アルパ〟の演奏に熱中し、ボリビアやアルゼンチン、ペルーなどを訪れ、楽器や踊りの民族衣装などを持ち帰った。
「明るくて、あたたかみがあって。
演奏と踊りが一体になっているのも好きですね」。
しかし、7年前に上海へ来てからは、子育てなどで忙しく、音楽から遠のく日々。
次第に、フォルクローレへの〝禁断症状〟が高まっていった。
そんな時、耳にしたのが、友人のギターを始めたいという言葉。
ペルーから転居してきた友人も参加し、美智子さん宅でフォルクローレの演奏と踊りの練習がはじまった。

〝アルパ〟を奏でる美智子さん。そばにあるのは〝ボンボ〟と〝チャランゴ〟


上海で唯一? の
フォルクローレバンド


 メンバーは、30~40代の日本人女性。
午前中は踊り、午後は楽器とわけ、それぞれの希望で好きなパートを練習する。
『コンドルは飛んでいく』など、1年かけて6~7曲をマスターした。
ほとんどの仲間が初心者だったが、フォルクローレの魅力に魅かれ、年に一度、チャリティコンサートに参加するのを目標に、練習に励んでいる。
 「上海でフォルクローレができるなんて、思ってもみなかった。
現在も、メンバー募集中です!」と話す美智子さん。
その表情は、明るく輝いている。

フォルクローレの衣装。左が男性用、右が女性用

高橋美智子さん

⇒NEXT WEEK
食が心と身体を作る
マクロビオティックを実践する吉原典江さん

~上海ジャピオン3月20日 発行号より

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