深呼吸して、よく噛んで、味わって
高橋さんの紹介で伺ったのは、3年前からマクロビオティックを実践する吉原さん。
味わって食べることの大切さを語る。
マクロビオティックで
身体の不調が改善
山芋と炊き上げた、トロトロの玄米粥。
野菜スープを口に運ぶと、舌の上には野菜本来のやさしい甘みが広がる。
吉原典江(のりこ)さんが作るのは、そんな玄米と野菜を中心としたマクロビオティック料理だ。
かつては日本でエアロビクスのインストラクターをしていた典江さん。結婚後、カナダで出産し、上海に来てからは、妊婦や産後の母子を対象に、エクササイズや心身のケアなどを教えてきた。
そして3年前、始めたのがマクロビオティック。
きっかけは、次男の低体温を改善したいという想いだった。
マクロビオティックでは、調理に砂糖や人工調味料は使わず、乳製品、肉類を避け、有機野菜や玄米を多く食べる。
最初の2週間は、子どもたちは甘いものを欲しがったり、精神的に不安定になったり。
しかし慣れてくると、次男の体調は安定し、典江さん自身も変化を感じるようになった。
「月経前の不調が軽くなったんです。
直感がさえ、今、何を食べたいか、身体が何を要求しているかがわかるようになりました」
産後クラス後のランチでは、食や育児のことなど話題が尽きない
できることから
食生活の見直しを
「豆乳クリームをスイーツに使うと満足感が出るよ」、「葛粉は、〝棗子樹〟にあるから」
テーブルを囲んでいるのは、産後クラスに参加した赤ちゃんとママたち。
典江さんは自身の体験を元に、日々の食生活にマクロビオティックを取り入れる方法を具体的にアドバイスしている。最近は不定期で料理教室も催すようになった。
「まずは深呼吸。
食事のときは、一口目だけでも、しっかり噛んで、よく味わって」
いつでも、どこででも食生活は変えられる、と典江さんは力強く話してくれた。
おかずは大根煮、青菜の揚げ巻など。
スイーツも添えて
吉原典江さん
⇒NEXT WEEK
季節のフラワーを!
アレンジメントをおしえる藤原美佳さん
~上海ジャピオン3月27日 発行号より