オリエンタルなシルクのワンピース

憧れの老房子生活
服装にもこだわりを!?

　上海暦１年の友人が、〝憧れの老房子〟に住むことになった。
私からしたら、ただの「引っ越し」なのだけど、友人は夢が叶うほどの喜びようだ。
　彼女は仕事の無い週末に小区や老房子の散策に出かけては、そこに自分が引っ越した時のことを妄想して楽しんでいたようだ。
住むことになった部屋は、青緑色の窓枠に赤茶色のインテリアが並び、芸術家が住むような雰囲気。
嬉しさを包み隠さない様子に、私もつられて嬉しくなった。
そこで何か引っ越し祝いをと、服をプレゼントすることにした。
ここのところ彼女、老房子には夢中だけど、服にはとんと無頓着だし。

　そこで２号線淞虹路駅近くにあるアパレルショップ「ＤＩＤＲ」に足を伸ばした。
ここは空間デザイナーの兄と、服飾デザイナーの弟という、新進気鋭のデザイナー兄弟が手掛けるお店。
オリエンタルなデザインで、麻やシルクなど自然な素材を重用した女性らしい柔らかいシルエットの服が並ぶ。
私は彼女にシルクのワンピースを贈ることにした。
ワンピースなら１枚でもサマになるし、服に無頓着な彼女でも大丈夫かな、と思って。
　そして次に彼女と会った時、「老房子に住むなら、服にもこだわらないと。
老房子からお洒落な人が出てきたらカッコいいでしょ」と服を手渡した。
彼女はワンピースに喜びつつ、「なるほど」と、また１つ楽しみを見つけたように無邪気に喜んだ。
　彼女は贈った服に早速袖を通し、鏡の前に立つ。
普段が普段なだけに、服を１枚変えただけで「自分じゃないみたい」とはしゃいでいた。

DIDR
住所: 金鐘路658弄東華大学科技園16-1
電話: 3360-0061
営業時間: 9時～19時
www.didr.com.cn

～上海ジャピオン２月６日 発行号より