中国でも和の空間を
後藤さんから紹介された楊洋さん・原田優子さん夫妻は、新居に畳の間を設置。完成までのいきさつを伺った。
日本的な畳を求めて 数々の難関を越える
安徽省出身の楊洋さんと、現在妊娠6カ月の原田優子さんは、仕事を通じて上海で出会い、2005年に結婚した。その際、新居に「和の空間」を取り入れたいという優子さんの希望で、自宅2階を改装して和室を造る事になった。
「安らげる空間といえば和室。日本的な畳が欲しくて……」と優子さん。しかしここは上海、そう簡単には手に入らなかった。あちこちを探し回って諦めかけたその時、「好飾家」という内装店で、ようやく畳を発見。「ついに見つけたぞ! と感無量でした」と、洋さんは当時を振り返る。
しかし問題はまだ続く。内装店側が、畳を設置した経験がなかったのだ。そこで、洋さんと洋さんの両親が監督する中で、各方面の業者が分担して設置することに。作業は、コンクリートの床に防湿マットを敷き、その上に畳を置く大掛かりなものとなったのだ。
△左・楊洋さん 右・原田優子さん
こだわりは壁や天井まで ご飯や昼寝をする休日
畳を敷いてからも、夫妻のこだわりは止まらない。和を感じさせるテーブルや座布団などを、イケアで購入。さらに「もっと部屋を和室らしくしたくて、壁紙を貼り、天井は木目の板にしました」という徹底ぶり。洋さんの両親は、「さすが日本人のお嫁さんね」と微笑んだそうだ。
「完成後は、ふたりでご飯を食べたり昼寝をしたり、まったり過ごす空間になっています」とニッコリ顔の優子さん。洋さんは、「僕の友人が来たら、こぞって畳の間に行きますよ」と笑う。畳の香りに包まれ、今日も癒しの空間で過ごす夫妻。おなかの赤ちゃんもリラックスしていることだろう。
物件情報
◇地区:閔行区
◇間取り:4LDK(140㎡)
◇家賃:持ち家の為なし
◇築年数:3年
◇サービス:管理費込み、ADSL込み、オートロック
◇交通:地下鉄よりバスで15分、バス停より徒歩2分
⇒NEXT WEEK
洋さん&優子さん夫妻の自慢のお隣さんは、健康グッズが自慢の稲毛さんご夫妻。
体を鍛えるのが大好きなご主人と、健康グッズを集めるのが趣味の奥様が集めた、自慢の品を紹介します!
~上海ジャピオン3月16日発行号より