〝夢〟に向かって、三線の練習中!
鹿森さんの紹介で伺ったのは、三線(サンシン)が趣味の満山守さん。上海で、本を頼りに弾き方をマスターしたそう。
沖縄への想いが
三線を弾く原動力
「沖縄の浜辺で聴いたのが、とてもよかったんです。独特のあたたかみがあって、本土の民謡とはどこか違う、明るくてノリのいいメロディも印象的で」
沖縄の伝統楽器、三線(サンシン)の魅力を楽しげに語る満山守さん。中学生のころ、機内からサンゴ色に染まる宮古島の海を見て以来、沖縄に深い愛着を持つ満山さんにとって、三線はいつかモノにしたい、憧れの楽器だった。
そして3年前、上海へ来る直前に三線を購入した満山さん。三線をたしなむ日本人の知り合いもいない上海で、一冊のマニュアル本をたよりに練習を始めた。
まずは、弦を押さえる位置にシールを貼って、三線独自の楽譜〝工工四(クンクンシー)の読み方を覚える。それから、沖縄の代表的な民謡〝安里屋(あさどや)ユンタ〟を、ひとつひとつ音を取りながら練習。
当時、大学で中国語を学びながら、夜は道場で中国人に空手を教えていた。そんな中、昼間は勉強の合間に、夜は帰宅して食事を取った後に、三線をつま弾くのが日課となった。
(右写真)これからチャレンジしたい曲は「唐船(とうしん)ドーイ」だそう
沖縄の離島で料理屋を
三線で広がる〝夢〟
今では、曲を自分なりにアレンジしたり、友人の結婚式で演奏を披露するほど上達した満山さん。しかしまだ、満足できない部分も多いという。
「一人で練習しているので、自己流の弾き方になっていて。人前で、もっと照れずに弾けるようになりたいし、これからは仲間を作って練習したいですね」
熱っぽく語る、満山さんの夢。それは、遠い将来、沖縄の離島で料理屋を開くこと。夜が更けてくると、マスター自ら三線を手に、客の間で歌いだす…。
三線の音色は、楽しい夢も見せてくれる。
「僕の三線の先生です」と話す島唄の本
満山守さん
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~上海ジャピオン11月21日発行号より