伊式ジェスチャー
私は考える男マートン。今日は、北京西路に新しくできたカフェに来ている。
店内には、イタリアで使われているジェスチャーを解説したポスターが貼られている。イタリア人は、会話をする時の身振り手振りが大きく、またジェスチャーを多用することでも有名だ。何でも、国家統一前は各地の方言が強く、互いの話を理解することが難しかったため、ジェスチャーが発達したのだそうだ。…と、色々考えているうち、無意識にランチを食べ終えていたようだ。小部屋(トイレ)に行ってから店を出よう。
哲学を理解したい
ほお、個室内にもジェスチャーのポスターが貼られている。…何々、手を顎に当てて、前に動かす。こうすると、「I don’t care」の意味になるとな。日本語に直訳すると、「私は気にしない」か。…そうか! お互いを理解するために発達したジェスチャー、しかも「気にしない」という内容をここに張るということは、例え「臭い、汚い」といった悪いイメージなど気にせず、小部屋(トイレ)哲学を理解したいという思想の表れなのだ。なんという素晴らしい心意気。私も負けてはおられんな。ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。
~上海ジャピオン2013年9月13日号