「来月末で出て行って」
突然の退去命令
営業部のヤスくんが「やばい、オレ来月から上海でホームレスになっちゃう!」
って慌てた顔で私のところに駆け寄って来たのよ。
家がなくなったら大変じゃない。
でもホームレスやりながら上海に住み続けようなんて大した根性ね。
っていうか、一体どうしたのよ。
話を聞いたら、今朝いきなり部屋のオーナーから電話があって、
「アナタの家はほかの人に売ったから、退去して欲しい」と告げられたんだって、あらまー。
日本では住人の居住権がある程度認められているからこういうことはまずないけど、
上海ではオーナーの立場が強いからよくあるのよ。
家に帰ったら、いきなりが鍵が交換されていたなんて話も聞いたことあるわ。
まあ郷に入りては郷に従えってことで、オーナーの退去命令には従うしかないわ。
でも大切なのは、そのあとの交渉よ。
ちょっと契約書を見せてごらんなさい。
契約書の内容は詳しく確認したい
出て行く時期を延ばす
退去費用の負担を確認
フムフム、こういう場合の退去費用については、空欄になっているわね。
気をつけないと、こうやってオーナーに有利な契約を結ばされてしまうことが多いのよ。
とはいえ契約書は中国語の細かい文字でビッシリ書かれているから、日本人が熟読するのは難しいよね。
できれば契約前に、「オーナーの都合で退去する場合、退去費用は出るのか」と確認しておくといいわ。
いざ退去となった時は、不動産会社に交渉をお願いしてみるのもいいかも。
場合によっては保証金(押金)を2倍にして返してもらえたり、
退去費用をいくらか大家さんが出してくれることもあるの。
さて、今回は私が代わりに上海語で交渉してあげたら、
オーナーが代わりにほかの部屋を紹介してくれたわ。
何事も話し合いね。
日系不動産より
オーナーがマンションを転売したあと、新しいオーナーと契約を結んで同じ場所に済み続ける方法もあります。
家賃などは交渉次第でしょう。
コメント協力:リード・エス不動産
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~上海ジャピオン11月20日号より