歴史が詰まった要塞
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。う~ん、今日もいい天気。そうそう、昨日商丘市の航空地図を眺めてたら、面白そうな場所を見つけたから行ってみないと。なんかこう、四方を水堀と塀にぐるっと囲まれている、要塞みたいな所なんだけど、天守閣や城っぽくないし…。1つの街みたいに、小さな建物が密集しているんだよな。ちょっとRPGに出てくる隠れダンジョンみたいじゃない?
おおっ、想像以上に広い。ここ「商丘古城」は約4000年前からあるんだけど、色んな時代の城や都の建物が現存しているんだって。で、そういう場所で唯一、水に囲まれていて、街の道路が八卦状に伸びているところなんだとか。数千年の歴史がここに詰まっているなんて、スゲーロマンがあるな。
清廉潔白なキャラクター
ちょっと後ろ髪引かれつつ商丘市を後にして、次に目指すは開封市。開封と言えば北宋期の首都、かつて世界最大級の都市だったところだよな…見どころいっぱいありそう。
よし、到着したぞ。まずは北宋の政治家、包拯が建てたという「包公祠」に行ってみよう。包拯は清廉潔白な官吏として知られていて、今でもすごい人気なんだよな。確かに「公民正大」って書かれた包拯の像を見てると、悪いことはできないって感じ。オデコにある月のマークが特徴なんだけど、なんで月の印があるかは諸説あって、自分で書いたとか、馬に踏まれたとか言われてるんだって。さ~て、じゃあ残りの観光は明日にして、今日は宿を探すとしよう。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2017年8月4日発行号