めし屋のアイドル 第15回 

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和の心持つ〝中華なでしこ〟

 朱色の和服に袖を通し、静かに客席に目配りする。
加賀懐石料理の専門店「金沢」で働くきょうさんのしぐさは、上品かつ穏やか。
なでしこのようにおしとやかな雰囲気は、
お客さんからも「日本人らしい心遣いや落ち着きがあって居心地がいい」と好評だ。
 同店では、店内に日本的な調度品をバランス良く配置。
夜の料理は300~1000元までのコース料理が中心だ。
単品では、鶏肉を削ぎ切りにしてだし汁と炊き合わせた「治布煮」(80元)などを用意し、
本格的な加賀料理を楽しめる。
一皿一皿を丁寧に扱う彼女のサービスが、料理を一層引き立てる。

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みんなのまとめ役

 きょうさんは地元の大学でコンピューターを専門に学んだあと、
しばらく日本で電子部品の管理の仕事をしていた。
その後、故郷の友人を頼って金沢の日本料理店で働き、その友人から今の店の社長を紹介されたそうだ。
 昨年11月、店の開店準備の頃からここで働き、今ではフロアのリーダーとして後輩たちをまとめている。

仕事で楽しい時は

 もともと消極的な性格だったが、同店で働き始めてからはリーダーとして周囲を引っ張る立場になり、
昔より前向きになったという。
 そんな姿勢も好感を持たれ、最近ではお客さんから指名を受けてサービスをすることもある。
「お客さんが喜んでくれるときが、一番楽しい」と言い、笑顔を見せた。

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~上海ジャピオン4月16日号より

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