ゆかりの地　甘粛省慶陽市寧県
あだ名　病関索
職業　歩兵軍頭領
宿星　天牢星

河南省出身。
薊州（現天津市）の役所で牢役人を務めた。
街中で出会った石秀（せきしゅう）と義兄弟の契りを結ぶ。
不貞を働いた妻を殺した後、梁山泊に逃げ込む。
歩兵軍で活躍し、王慶討伐戦や方臘の戦いで活躍。

薊州の首斬り処刑人
浮気した妻を惨殺

楊雄は、薊州（現天津市）の処刑人で、あだ名は病関索（びょうかんさく）。
「病」とは肌が沈んだ色をしていることを表し、彼の武術の腕が、
伝説の武人・関索に喩えられたことから、このあだ名がついた。

楊雄がある日、薊州の街で複数の暴漢たちに絡まれていたところ、通りがかりの武芸者・石秀に救い出される。
楊雄は石秀を自宅に招いて義兄弟の契りを結び、住み込ませる。また石秀はある時、楊雄の妻の浮気を目撃し、楊雄に忠告。
しかし楊雄は、石秀の言葉を信じず、追い出した。石秀はその後相手の男を見つけ出して殺した。
事態を理解した楊雄は、妻を一刀のもとに斬り捨てると、腹を裂いて臓腑を引き出した。
その後、殺人罪で追われる身となった２人は旅に出て、梁山泊に行き着き、一員となる。

入山後、歩軍頭領として歩兵を率いる。遼征伐戦や王慶討伐戦で数々の敵将を討ち取った。
ところが、梁山泊が方臘を滅ぼし、凱旋する途中でかかった病が原因で死亡。
義兄弟の石秀とともに戦い、宋江に見せた忠義は、豪傑たちの心に響いた。

楊雄を裏切った妻の藩巧雲を殺す場面

楊雄が戦で訪れた慶陽市寧県。「曹杏」と呼ばれるアンズの産地として有名。
男たちが戦っていた時も、曹杏が赤々と実っていたことだろう。

【アクセス】

上海駅から平涼駅まで、快速列車で約22時間半、硬座213元

～上海ジャピオン２０１４年９月２５日号