月見団子の代わりに
国慶節が目前に迫り、
周りは旅行や帰国の準備で忙しい様子です。
私も帰国する予定だったのですが、
チケットはその時になって買えばいい、
と高をくくっていて、気付けばもう９月末でした。
流石にこの時期は航空券が高騰するので、
帰国は諦めることに。
だったら、国内旅行も良いかな、
とジャピオンで国慶節のツアー広告を眺めていますと、
どうやら、今年は中秋節も兼ねたツアーが多いようです。

蒸したもち米を石臼の中でついて作る。
中国南方ではメジャーな小吃。
地方によって味が異なることも

ただ、これも私の行動が遅かったのか、
電話してみると、すでに締め切っている所ばかり。
もうどこにも行けないのかなと思いつつ、
土曜の朝に最新号を
近くのスーパーまで取りに行く途中、
「蛋黄糍粑」なる物を発見。
日本の切り餅のような形で、帰国できない想いから、
つい買ってしまいました。
スーパーの前で早速食べてみると、
弾力性のあるお餅に、卵の黄身を塗り、
さらにきなこがまぶしてありました。
餅自体は淡白なのですが、
黄身のまろやかな味ときなこの甘さが口に広がり、
飽きの来ない美味しさを楽しめます。
知り合いの中国人に聞いてみると、
「糍」とはもち米、「粑」は粘着質のある物質、
とのことで、
福建省の武夷山では親しまれた食べ物のようです。
もうこの際ツアーは諦め、自力で武夷山に行って、
「蛋黄糍粑」を月見団子代わりにたくさん食べますか。

～上海ジャピオン２０１２年９月２８日号