おっきな蒸篭で手作り点心
今回は塚本さんからの紹介で、料理サークルを主宰し安全・安心な食の普及に努める池田さん宅を訪問する。
不安だらけの食生活に情報交換の場を立ち上げる
池田由貴子さんは、先週の塚本さんが先生を務める料理サークル「キッチンスタジオ・キャラメルママ」を主宰している。サークル発足のきっかけは、安全な食を求める母親たちの情報交換の場を作ること。「○○の野菜は安全で美味しい」など、耳寄りな情報が飛び交うこの場所には、いつも人が絶えず、参加者も口コミで増えてきた。
由貴子さんは、上海人のご主人との結婚を機に上海に移り住んで約10年。食の安全性に対する意識が深まったのは、やはり上海に来てからだ。
「野菜の残留農薬による中毒事故の話もよく聞きますし、お菓子やパンは何日たってもカビが生えない。本当にこれを家族に食べさせても大丈夫なのか、どんどん不安は募っていきました」と話す。
また、かねてから「食育」にも関心があった由貴子さん。食の安全性と健康管理の知識、また食文化を継承していくことの大切さを真剣に学ぶ必要がある――そんな思いから、里帰りの機会を利用して、民間資格である食育指導員資格を取得した。
安全で美味しい手作り点心 作る楽しさと喜びを伝える
サークルでは同時に、食べる楽しみと作る喜びも伝える。子ども料理教室のほかに、大人を対象にした点心レッスンも人気だ。台所で一際目を引くのが4段重ねの大きな蒸篭。「添加物を使わずに皮から手作りした餃子や小龍包は、お店のものとは一味違います」と自信を持って勧める。その美味しさを知った生徒の多くは、〝マイ麺棒〟を買って家でも餃子の皮を作るようになるという。
将来の目標は、中国の子ども達にも手作りの楽しさを伝えること。「以前中国の子どもと一緒にクッキーを作りました。みんな手作りは初めてだったので大喜びでした」と目を細める。
「食」を中心にした輪は今後ますます広がっていくことだろう。
(人物写真):左 安美ちゃん 中央 池田由貴子さん 右 安寧ちゃん
(写真左上)広々としたデュプレックスタイプ
(写真右下)大きなプールは子ども達のお気に入り
今週の物件情報
地区:徐匯区
間取り:5LDK/210平米
家賃:持ち家
築年数:7年
サービス:オートロック、クラブハウス
交通:地下鉄駅徒歩5分
⇒Next Week
友人の杉原さん宅は内装がとっても素敵なんです。特にこだわって作った玄関はとても使い勝手がよさそうです。
~上海ジャピオン7月21日発行号より