アカネで血の巡りを改善
アカネはアカネ科のつる性多年性植物で、
日本では、本州、四国、九州に分布し、
路傍や林の縁などで見かけられる。
日本では、ベニバナよりも古くから
赤色の染料として用いられており、
やや黄色味を帯びた赤色を特徴とする。
一方、ヨーロッパで見かけられる
「セイヨウアカネ」は、鮮やかな赤色に染まる。
中国医学では、果実や根を乾燥させたものを、
生薬「茜草根(せいそうこん)」と呼び、
これは、血の熱を取り除き、
血の流れを調整する働きがあると言われ、
生理痛や出産後の腹痛を和らげるだけでなく、
不正出血を止める目的で処方される。
また、血行が良くなるため、
乾燥肌や関節痛などの改善にも
有益なのだとか。
中国家庭では、染料として用いられるほか、
解熱作用、止血作用、滋養強壮、
利尿作用のある生薬として、
肝臓病や口内炎、扁桃腺の腫れ、
気管や呼吸器系統からの出血、鼻血などの
症状の改善を目的として、
根の部分を煎じて飲むようだ。
ただし、寒性に属する生薬なので、
胃腸が弱い人は摂取を控えよう。
また、血行を良くする働きがあるため、
虚弱体質の人は、
体質改善後に摂取するのが望ましい。
女性特有の月経に関する悩みは、
煎じたアカネでスッキリ解決してみては。
~上海ジャピオン2012年10月19日号