選食空間 和平官邸


File No.14
Shanghainese

和平官邸


要人の愛した空間

 誰しも、「とっておきのゲスト」という人がいるだろう。そんな人をもてなす時は、かつて政界の要人が暮らした「和平官邸」を訪れたい。
 同店は、1920年代に建てられた4階建てのスペイン式建築レストラン。ガーデンテラスには緑がさざめき、堀には鯉が悠々と泳ぐ。屋内の階段の壁に、陽光がステンドグラスを突き抜けて白壁を彩り、随所にアンティーク家具が息づく。
 この唯一無二の風流な空間は人々の琴線を震わせ、昨年「週末画報」のベストレストランに選ばれた。今では1週間前には予約が必要なほどの賑わいを見せる。 

1.VIPルームにはベランダにソファ席も。

 
古きが色めく

 中国語で「古色古香」と称されるとおり、古きよき時代の演出は細部に至る。そのためかメニュー表記は中国語のみで写真もないが、渋茶色の古代服のような制服を纏った服務員が丁寧に説明をしてくれる。
 同店の料理は伝統的な上海料理。甘い醤油だれが食欲をそそる「外婆紅焼肉」(58元)や、「阿娘小排」(58元)などは定番の品。さらに仏産のフォアグラメニューも。
 ここでは時がゆっくりと流れる。大都市の喧騒を離れて、優雅な寛ぎに身を浸そう。

2.「陳年干邑煮鵝肝」(198元)白磁の茶杯でフォアグラスープを味わってから頂く
3.「蟹粉白玉」(138元)濃厚な蟹味噌が食欲を掻き立てる


店名: 和平官邸
住所: 汾陽路158号(×桃江路)
電話: 6437-5192
営業時間: ランチ11時~14時、下午茶14~16時、ディナー17時~21時(ラストオーダー)
予算: 150~250元、(最低消費は普通房・花園房200元/人~、貴賓房300元/人~
席数: 約100席

~上海ジャピオン8月1日発行号より

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