めし屋のアイドル 第03回 新藤亭

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コンピューターから料理界へ

 のれんの掛かった引き戸を開くと、座敷とテーブル席の上品な雰囲気が広がる。
 日本料理店「新藤亭」で働く玲玲さんは、地元でコンピューターについて1年半勉強し、
親戚の姉を頼って18歳で上海にやってきた。
だが現実は甘くない。
中卒という学歴がハンデとなり、1カ月経っても玲玲さんに仕事は1つも見つからなかった。
 どうしようと悩んでいたとき、日本料理店で働いていた姉に勧められ、この世界に飛び込んだ。
はじめは「刺身が何かも分からなかった」が、1つひとつ覚えていった。

敬語に四苦八苦

 日本人料理長は、言葉遣いにも厳しい。
玲玲さんは以前、電話でお客さんに敬語抜きで話してしまったことがある。
そばで聞いていた料理長から「日本語をもっとしっかり勉強しろ」と怒声が飛んだ。
恐かったが、それ以来勉強にも熱が入ったのだと笑顔を見せた。
 店の人気メニューは、土日限定の「活ズワイ蟹コース」(230元、2人~注文可)。
コース中の「ズワイ蟹の炭焼き」は海鮮の風味が香ばしく、
「お客さんのテーブルを見ていると、私もすごく食べたくなる」と、彼女も力を込める。

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故郷は北へ500㌔

 そんな彼女の故郷は、上海から500㌔以上離れた江蘇省徐州市。
春節にはフンパツしての新幹線に乗り、成長した姿を見せに行くとか。
「久しぶりに両親や友達に会えるのが楽しみ」と声を弾ませた。

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~上海ジャピオン1月15日号より

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