日本仕込みのサービス哲学
虹橋で創業6年目を迎える「うどんすき河村」に、昨年9月からニューフェイスが入った。
「シャオドン(小董)と呼ばれる彼女は日本語が達者なだけでなく、
さり気ない気配りや笑顔が常連客からも好評。
「お客さんから言われる前に、どうしたら喜ばれるか自分で気づかなきゃダメ」
というのが彼女のモットーだ。
サービスの心を学ぶ
地元・江西省の大学を卒業後、愛知県にある蒲郡温泉のホテルで1年間働いた。
語学だけでなく、客との自然な間合いの取り方など、日本人好みの接客術を吸収した。
店は夕方を過ぎると、お客さんでいっぱいになる。
多くの人の目当ては、看板メニューの「うどんすき」(190元)。
上品な鍋焼きうどんという感じで、15種類の食材とコシのある極太うどんを、
昆布とカツオダシの鍋で味わう。
仕事中は、「忙しくても、みんな1つも文句を言わずにね、一生懸命働いているからね。
私も負けずに頑張ろうと思う」と、おばあちゃんのような口調で訥々と語る。
仕事が終わったあとは、仲間と一緒にまかない用のうどんすきをつつく。
心地よい疲労感に包まれながら、充足感を覚える時だ。
いつかは都会のOL
今年の目標は、日本語検定1級に合格すること。
1級を取れば、仕事の幅もぐんと広がるのだ。
「日系企業のOLにも憧れる。いつかそんな仕事もしてみたい」
と将来への展望を語り、笑顔を見せた。
~上海ジャピオン1月22日号より