その症状、もしかしたらこんな病気の初期症状!
治療のカギは、早期発見。
【サイレンNo.29】
39度を超える突然の高熱。咳も鼻水も出ないし、いつもの風邪とはちょっと違うみたい…。心当たりのある人は、こんな病気の可能性が!
腎盂腎炎(じんうじんえん)かもしれません。
「疲れは万病の元」と言うように、疲れがたまると体の免疫力は低下してしまいます。疲労時の急な高熱は、細菌感染による「腎盂腎炎」かもしれません。
「腎盂(じんう)」とは、腎臓の中で尿を溜めるタンクのこと。この腎盂に細菌が入り込んで起きる腎臓の炎症が「腎盂腎炎」です。細菌は尿道から膀胱、腎臓へと上がっていきます。この病気は女性に多く、その原因は女性の身体の仕組みにあります。尿道口と肛門や膣が近く、尿道の短い女性の身体は、細菌が体内に侵入しやすい仕組みになっているのです。
高熱や悪寒など風邪とよく似た症状が出ますが、これに加え腰が痛くなるのが特徴的。膀胱炎を併発することも多いため、頻尿や血尿といった膀胱炎の症状があればすぐに病院へ! 初期治療が遅れると、腎不全や敗血症につながることもあるのです。
腎盂腎炎と診断されたら、まずは抗生剤で細菌を退治し、腎臓の炎症を押さえます。水分を充分に取り安静にしていれば4、5日で快方します。
腎盂腎炎の予防はまめにトイレに行くこと! 日本とは若干異なる上海のトイレ事情、ついつい尿意を我慢しがちではありませんか? エリアごとに行きつけのトイレを決めておくのもいいかもしれません。
■今週のドクター
上海GHCクリニック
唐堂愉司 先生
住所: 南京西路1515号上海嘉里中心301室
TEL: 5298-6339
診療: 月曜~金曜8時~19時 土日9時~17時
※本記事は、チェックする目安に過ぎず、あなたの身体の状態を確定するものではありません。
~上海ジャピオン9月26日発行号より