繊細な音色を奏でる二胡!
田中さんの紹介で伺ったのは、二胡歴3年になる黒田恵美子さん宅。部屋からはしっとりとした響きが聞こえる
中国に来たら絶対弾く
音色に魅了されて
「二胡の音色って本当に独特ですよね。繊細で情緒的な音色や動物の鳴き声。心の奥に響く豊かな音色に魅了されました」
そう話すのは、深セン滞在を経て上海に来た恵美子さん。音色に憧れて始めた二胡は、ことしでもう3年目になる。
二胡を始めたばかりの深セン時代は、半年間、基礎を徹底的に特訓。弓を弾くだけで2カ月、家でも毎日練習していた。「ポイントは弓を持つ姿勢と、手首をしなやかに動かすことですね」と、当時を振り返るように話す。
上海に来てからは上海音楽学院に赴き、「二胡の先生を探しています」と相談して、大学生の先生を紹介してもらった。その先生が大学院に進学した今でも、週1回のペースでレッスンを受けている。
「先生からは二胡だけでなく、学内でのコンサートや公開レッスン情報も教えて頂いてます。ちょっと音大生になった気分も味わえるんです(笑)」
これからの課題は、中国の各民族性をつかんで表現できるようになること。チベットや新疆などの民族色の強い曲にもチャレンジしたいと意気込む。
▽黒田恵美子さん
江南で弾く江南の曲
その曲をもっと深く
そんな恵美子さんの最近のお気に入りは、江南の春を歌った『姑蘇春暁』という曲だ。
「江南に居ながら、江南の曲を弾けるというのは本当に幸せですね。身近に江南の春を感じながら弾くことで、曲が深く豊かになる気がします」と、恵美子さん。
また、夫の孝一さんはピアノを弾けるので、いつか孝一さんが学生時代に作った曲をアレンジし、二胡とピアノでセッションしたいとも話す。夢を乗せた二胡の音色が、今日も恵美子さんの部屋で優美に響く。
物件情報
◇地区:?湾区
◇間取り:2LDK 117㎡
◇家賃:非公開
◇築年数:約5年
◇サービス:家具家電込み、管理費込み、オートロック、BS1、BS2、NHKワールド、テニスコート、スポーツジム、プール
◇交通:地下鉄より徒歩7分
⇒NEXT WEEK
黒田さんの自慢のお隣さんは、
日本語を教えている七條芙美さん
雑誌の切り抜きから自作の絵、など、あらゆる物を使って自宅で楽しく、優しくレッスン
~上海ジャピオン11月2日発行号より