考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~ROOM No.4

辿り着いた〝道〟
私は考える男マートン。
今日は、考え事をしつつ歩いていたら、
道に迷ってしまった。
標識には、成都南路と書いてあるが…おや? 
向こうに見えるレストラン、
名を「EL CAMINO」というのか。
確かスペイン語で〝道〟という意味だったな。
道に迷っている私にはおあつらえ向きだ…
入ってみよう。
通りに面したテラスは明け放たれ、
店内に柔らかな陽光が差し込んでいる。
気持ちの良い空間だが…
それを楽しむ余裕はない。
小部屋(トイレ)の中で、
どうやったら帰れるのか考えねば!

道の中には巨壺が
…ふむ。
コンクリート打ち放しの壁に、
明るめの木材でアレンジした手洗いスペース。
ナチュラル感のある居心地の良い
小部屋(トイレ)だ…!? 
何だコレは。
便座の横に大きな壺が飾られている。
…ツボ…そうだな、
迷った時にはツボ、
要所を押さえて考えるべきかもしれん。
そもそも、何故私は道に迷ったと感じたのか? 
それは、
周りの風景や通りの名前に見覚えがないからだ。
しかし、それは主観的であり、
客観的かつ哲学的に考えれば
私は道になど迷っていないではないか!? 
そうと分かれば早速家へ帰るぞ! 
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

??~上海ジャピオン05月18日号

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