自慢のお隣さん 第121ノック 田屋さん宅

身体が喜ぶものを食べたい!

瀬戸口さんの紹介で伺ったのは、天然酵母でパンを焼く田屋さん。上海でも、こだわりの食生活をキープしている


味わい深くヘルシーな
天然酵母パンの魅力


50代とは思えないスマートなスタイルで、フルマラソンをも完走する田屋浩美さん。彼女の若さと元気の秘訣は、ずばり〝食〟。そして、その食生活の柱のひとつが、天然酵母を使った自家製パンだ。
「これが、ホシノ天然酵母からおこした生種(なまだね)。私のパンは全部、この種を使っています」と浩美さんが見せてくれたのは、とろりとした乳白色の液体。日本酒のような、甘い香りが鼻をくすぐる。
浩美さんとホシノ天然酵母との出会いは23年前のこと。第二子を妊娠し、ドライイーストを使わない、本物のパンを子供に食べさせたいと、習ったのがはじまりだった。
「しっかりとした生地と、かみしめるほどに感じる豊かな風味は、天然酵母パンならでは。腹持ちもとてもいいんです」
シンプルな丸パンに、クロワッサン、ブリオッシュ、食パン、スティックパン…と、浩美さんの焼くパンは多彩。上海に来てからは、「おいしい」と思えるパンに出会えなかったこともあり、浩美さん宅の冷凍庫にはいつも手作りのパンがストックされるようになった。

(右写真)浩美さん宅に常備されているパン

パンが支えた
上海での暮らし


日本では、有機野菜や添加物の少ない調味料を取り寄せるなど、食には人一倍こだわっていた浩美さん。上海に来た当初は、スーパーで欲しい食材が見当たらず、何も買わずに帰宅することが何度もあったと話す。
「パンは上海でも焼けるので、助かりました。こちらの生活に慣れてからは、日本人や外国人にパン作りを教えたほか、一方で篆刻や中国画にも挑戦し、毎日充実していました」
本帰国を目前に控えた浩美さん。パンが支えた上海生活を満足そうに振り返った。

自作の印が押された中国画

田屋浩美さん

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〝和製ビートルズ〟を目指し、バンド活動に
熱中する藤原さん

~上海ジャピオン7月4日発行号より

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