マートン哲学を休む
私は考える男マートン。
日々、哲学の道を極めんと努力を続けているが…
すべてが嫌になる時もある。
日課の哲学散歩すらやる気になれん。
とりあえず、タクシーで田子坊にでも
行ってブラブラするか…
そうだ、自家焙煎で有名な喫茶店で、
まったりしよう。
今日はほかに何もせん!
…うむ。
さすが、味わい深いコーヒーである。
しかし、様々な豆を試して、
つい飲み過ぎたな。
膀胱が限界だ。
小部屋(トイレ)はどこだ!
アグレッシブの語源
こぢんまりとしたスペースだが、
木製の棚や鮮やかなスミレ色の壁が爽やかだ。
便座には、注意書きが貼ってある。
「男性は座って用を足して下さい」?
もちろん、私は座る派だ。
早速腰掛けて、と…おや?
ドアにも張り紙が…
「タバコを吸うとセンサーが反応し、
水が降りかかります」とな。
なかなかアグレッシブ(攻撃的)だな。
そう言えば、
アグレッシブ=aggressiveの語源は、
ag+gress+iveと分解でき、
「~に向かって進む傾向がある」
という意味を持つ…そうか!
これは、どんな状況でも前進し続けろ、
という哲学的メッセージでは?
こうしてはおられん。
哲学散歩に行くぞ!
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。
~上海ジャピオン2012年11月30日号