深刻な知識不足に一石を投じる B型肝炎の市民講座開催

 「全国肝臓の日」にあたる3月18日、公共衛生センターなどの多くの市内公共施設で、B型肝炎についての市民講座が開催された。B型肝炎の知識を広く市民に知ってもらうのがねらい。上海市の健康教育協会、公共衛生センター、肝臓病研究センター、薬品不良反応検測センター、肝臓健康クラブなどが合同で開いた。
 公共衛生センターの盧副主任は、「現在中国には1・2億人のB型肝炎ウイルス感染者と、2800万人の慢性B型肝炎患者がいる。毎年、肝臓癌と肝硬変によって、30万人にのぼる患者が死亡している」と現状を解説。また、B型肝炎の予防接種に触れ、「上海市では、新生児への予防接種が行われているが、成人の中にはいまだに予防接種を受けていない人が多い」と、その必要性を説いた。
 感染者への差別問題についても、雑誌『家庭用薬』の侍編集長は、「B型肝炎ウイルスへの感染はもちろん不幸だが、更に問題なのは、感染後に社会から受ける差別的な視線。患者の心身に大きな負担となり、人生を大きく変えてしまうこともある」と述べた。
 中国のB型肝炎患者の中で、公認されている正規の治療を受けているのは、全体の19%にすぎないと推測されている。(3月19日)
~上海ジャピオン2006年3月24日発行号より

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP