上海市静安区人民法院は最近、市第一婦嬰保健院で28年前に新生児取り違え事故が起こっていたとして、市に在住する母親と息子が同院に対し損害賠償を求める訴状を受理したことがわかった。
訴訟を起こした母親は、28年前に同院で息子を出産。しかし息子が父親と全く似ていないことから、親戚や友人から「息子は父親と全然似ていない」、「子どもがあまりにかわいくて、両親から生まれたとは思えない」などとからかいを受けていたと言う。そしてそのことをきっかけに、息子が15歳の時に夫と離婚。その7年後に息子が受けたDNA鑑定で、息子が父親、母親ともに全く血の繋がりがないことが判明した。同院での新生児取り違え事故が疑われることから、母子が同院に対し精神的苦痛に対する損害賠償を求めている。
一方同院はこの訴えを受け、当時の出来事の究明に全力を尽くすが、28年前のことなので明らかにすることは難しいと発表。もし同院に非があるとの判決が下された場合、責任を果たすとしている。
そのほか同院は最近、今年の同院での出産数を、昨年より3000人少ない3万人と予想。昨年顕著だった第二子出産ブームが、今年は落ち着いていると話す。
(写真は新浪より)
~上海ジャピオン2017年8月4日発行号