食卓から消える多宝魚 残留薬物問題が市内に波紋

 市食品薬品監督管理局の検査で、ヒラメの一種「多宝魚」から基準値を超える有害物質が見つかった問題が、市内で大きな波紋を呼んでいる。
 メディアがこの検査結果を報じた11月17日(金)、市内のレストランから多宝魚が姿を消し、スーパーの多くは同魚の販売を停止。各水産市場では多宝魚の価格が急落し、返品騒ぎも起こった。
 市食品薬品監督管理局は、同魚の養殖地・山東省へ検査チームを派遣し、市民の不安解消に努めている。同局の陳国芳副主任は19日(日)、「問題は、一部業者が、養殖過程で規定外の薬物を使用したに過ぎない」と発表した。
 市経済貿易委員会は20日(月)、市場関係者に、販売ルート上で多宝魚の品質を保証するよう求めた。これを受け、市内の各水産市場は、多宝魚の取引を許可制にした。
 多宝魚は免疫力が低く、病気予防の薬物が投与されることが多い。今回検出された有害物質は、こうした薬物の残留と見られ、発ガン性など人体への深刻な危害も指摘されている。
(11月21日)

~上海ジャピオン11月24日発行号より

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