淮河流れる六安
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
合肥は見どころが多くて、三国志ファンのオレとしては大満足だったな。今はそこから70㌔くらい先、六安市に差し掛かる辺りを走ってる。六安は安徽省の西部、北に淮河、南に長江が流れてるんだ。大学で習ったところによると、華北と華南の境界線は長江じゃなくて淮河なんだってさ。
地図には山とか湖がたくさん載ってる。一番人気の風景区は「天堂寨景区」か。うおっ、海抜1700㍍以上ってヤバイな、息できないよな!? 自転車で行けるとしても麓までか…。名物は緑茶「六安瓜片」だって。なるほど、だから街にお茶屋が多いのか。じゃあオレも1杯すすって…そうだ、オフクロに土産に買ってってやろ。国道に戻ったら、そのまま河南省に突入だ。
書道の郷・固始県
あ、また鉄道だ。河南省と上海を結んでる線か、あれに乗れば早いんだろうな。
あれっ、なんだ、ここから先は高速と合流か? しょうがねーな、下道を走ろう。鉄道と高速はあの湖を横断できるのか、チャリンコは…回り道しかない。
ちょ~疲れた、いつの間にか河南省に入ってるし。312号の河南省最初の通過点・固始県だ。県級市に泊まるなんて初めてだけど、これ以上進むのはマジ体力的にムリ…。名物の鶏食って寝るぜ! 棚田の方へ行って、農村の宿を探そうっと。固始県は通称〝中国書道の故郷〟だってさ。字が下手なオレには無関係…土産に筆でも買うか。
まだまだ河南省は始まったばかり。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2015年2月6日号