曹操のお膝下
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
さっき行った「黄帝故里」ではみんな熱心に黄帝を拝んでたな。毎年旧暦3月3日は盛大にキンキラキンな式典が開かれるらしいし、
さすが〝中国文明の始祖〟、今でも多くの人がその人柄を慕っているみたいだ。
さて、鄭州市ともそろそろオサラバ。次の街、許昌市へ向けて出発しますか。実はオレ、許昌に行くのスッゲー楽しみなんだ。
なんたって許昌市は昔、曹操が献帝を奉じて都を移した街だからな。しかもあの関羽が曹操軍で活躍していた頃だろ?
当時の古跡が色々残ってるってんだから、三国志マニアにはたまんねーぜ!
観光都市・許昌
よっしゃ、許昌到着! まずは中心部にある「曹丞相府」からだ。ここで曹操は戦局を睨んでいたんだよな…おお、中は三国時代の街並みが再現されてる。
当時の衣装を着た人が歩いてたり、時代劇もやってら。なんだか京都の「太秦映画村」みたいだな。入場料40元はちょい高だと思ったけど、見応えあるわ。
そのすぐ近くが劉備の夫人2人と関羽が暮らしていた「春秋楼」ね。おっ、関羽に関する資料がたくさんあるな。よしよし、じっくり見て回るか。
ふう、許昌は一大観光都市なんだな。どこも三国志カラーでいっぱいだ。おっとやべぇ、のんびり観光客やってたら今日はもう時間切れだ。
本当は関羽が曹操の元を離れて、劉備軍に戻る時に通った橋「八里橋」まで行くつもりだったけど、明日に回すしかないな。
まあ今日はその時の関羽の逸話「過五関、斬六将」を復習しつつ、休むとしますか。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン8月7日発行号