〝小武漢〟を目指して
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
さ~て、今日もグングン走るぜ。海までまだまだ遠いけど、鶴山市を出たらこの道も一気に南下だ。しかしもう10㌔ほど走っているけど、
延々工場が続くな。しかもユニットバスの工場ばっかり。広州人は風呂好きなのか?
そろそろ次の街・開平市の中心部に近づいてきたぞ。へぇ、この街は「潭江」によって3つの小島に分かれているんだ。なんだか前に行った武漢を思い出すな。
華僑が多い街、開平
鶴山市から52㌔、開平市に到着、余裕だぜ。おー、スゲーオシャレな街並み。ヨーロッパ風の建築物が多くて、あの「赤坎欧陸風情街」なんて上海の外灘みたい。
なるほど、ここは昔から華僑が多く住んでいて、彼らが明や清の時代に建てた建築物がそのまま残っているんだ。
そのうちの一つ「開平碉楼」は世界遺産でもあるから、見に行ってみよう…って、スゲーカッコいい! アニメに出てくる要塞みたいな家だな。
この辺りは昔、台風とかで水害が度々起こって、治安も良くなかったから、華僑たちがヨーロッパの技術を取り入れて丈夫で防犯性の高い家を作ったそうだ。
この中国独特の建築「碉楼」は開平の至る所に建っている。ヨーロッパ風の建物なのに瓦屋根だったりしておもしろいな…
イテテ、上ばっかり見てたら首が痛くなってきた。ちょうどこの国道の上にグルメ街があるらしいから、そこでスターフルーツでもかじりつつ明日の予定を考えますか。
さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン10月9日発行号