キュートな民族の舞
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。出発前に「剣河温泉」で一風呂浴びてサッパリ。でも地元の人で、水着を着ずに裸で入浴している人はいなかったし、ムフフな混浴も夢に終わっちゃったな。疲れが取れたからまあ、いっか。
次に目指す街「凱里市」は、27の民族が暮らしていて、人口の6割を苗族が占めているんだって。色んな文化が楽しめそうで、ワクワクするな…っと、早速賑やかな音楽が聞こえてきたぞ。お~、デッケエ笙(しょう)の笛!笛の音楽に合わせて民俗衣装を着た人が踊っていて、スキップに似た足の動きがピョコピョコとして、可愛らしいな。観客に聞いてみたら、これは苗族の民族舞踊で「芦笙舞」って言うものらしい。今やっているのは一番スタンダードな舞で、ほかにも笛を吹きながら踊ったり、逆立ちしたりするエンタメ性の高い舞もあるって、そこまでしたら雑技のレベルでしょ!
山の斜面に建つスポット
よっしゃ、市の中心に到着だ。まずは観光スポット「凱里苗侗風情園」に行ってみよう。ひゃ~、何この階段の数!?山の斜面に沿ってレストランや資料館、土産物屋がずら~っと並んでるんだけど、テッペンに行くためにはこの階段を上って行かないといけないのか…。結構キツイ…、階段の途中で休んでいたら地元のおばちゃんに笑われちゃった。「お兄ちゃん、そんなんじゃ100㌔マラソンに出られないねぇ」って、何それ? ははぁ、年に1回、この場所をスタートして、3日間掛けて100㌔走る国際マラソン大会が開かれているのか。この辺りは、足腰が丈夫な人ばっかりなんだな…。オレはもう限界(笑)。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2017年4月28日発行号