50億元を掛けた天下一の城
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。今日は廊坊市のレジャー施設「天下第一城」にダチと泊まってるんだけど、ここスゴくね?中華風の建物が見事に再現されてるし、ホテルは6つも入ってるし、とにかく広くて規模がデケェ。ホテルの従業員によると、この場所は50億元を掛けて造られたらしい。ゴルフ場やプールのほか、映画撮影所もあって、今年公開予定の中国ファンタジー『大閙東海』もここで撮影されたんだって。
1泊2日ぐらいいても十分楽しめそうだけど、とりあえず俺らは今日でゴールの天津市まで行くから、そろそろ出発するぞ。え、脚が筋肉痛でツライって? 大丈夫だって、漕いでれば治るから(笑)。
観覧車で思い出作り
廊坊市と天津市の間も、のどかで農村っぽい景色が続くな~。ん、何か高級別荘地みたいなエリアがあるぞ。へぇ、ここは「卓達・三渓塘」っていう別荘エリアで、芸術家の工房や個人の美術館、建築家のオフィスなんかが集まっているんだって。もう俺らとは別世界~って感じ?いつかチャイナドリームを掴んで、こんなところに住んでみたいぜ…。
あっという間に天津市に到着。久しぶりに来たら新しい建物がたくさん増えてるな。俺らが走っている「京津路」も、もうすぐ地下鉄4号線が開通するんだってさ。じゃ、とりあえず、国道完走記念に観覧車「天津之眼」に乗っとく? え、男同士で嫌なんて言うなよ~、その後、地中海風の建物が並ぶ「意大利風情区」でディナーもしようぜ。またツーリング行こうな! さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2018年4月6日発行号