食道をゆく 第27回 餃子

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ジャオズ
餃子
~湖南省長沙市~

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水餃子は個数ではなく1両(50g)で売られるのが一般的。1両約5~6個で3元~

当代きっての名医が発明
耳の凍傷を治すため

 中国に来ずとも、誰もが食べたことがあるであろう、餃子。
日本では焼き餃子がポピュラーだが、中国では、「水餃」(水餃子)が一般的だ。
それもそのはず、一説によると、そもそも餃子の起源は水餃子で、
焼き餃子は残り物の処理として、後に開発された調理法とされているのだ。
では、その誕生秘話を紐解いてみよう。
 今から1800年ほど遡る後漢(東漢)時代、長沙で太守を務める張機(張仲景)という人物がいた。
彼は官僚なだけではなく、今でも〝医聖〟と称えられるほどの名医でもあった。
 ある年の冬、庶民たちの間で、飢餓と寒さによって両耳が凍傷になる者が続出した。
これを憂えた張機は、古代から伝わる医書と自らの研究をもとに、治療法を模索したのだ。

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嶽麓山のふもとにある嶽麓書院は、中国古代四大書院のひとつ

 そこで考え付いたのが、羊肉に唐辛子と身体を暖める効能のある漢方薬を混ぜて、
それを小麦粉から作った皮で耳の形に包んだものだ。
それをよく煮てから、スープと一緒に患者に食べさせると、耳の凍傷が数カ月で見事完治したという。
そこで、ほかの人々も作り方を真似て食べるようになり、後世まで広まっていったのだ。
これが今の水餃子の原型となる。
 のちに、清の時代まで使用されていた貨幣・銀錠(ぎんじょう)に形が似ていることと、
発音が「交子」(子宝に恵まれる)と近いことから、
金運・子宝祈願を兼ねて、年越しの際に食べられるようになった。
しかし、年越しに限らず、1年を通して食されている。
 気温差の激しい上海の春。
弱った身体を、餃子を食べて元気づけよう。

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【アクセス】
①上海浦東空港または虹橋空港から長沙黄花空港まで飛行機で約2時間
②上海南駅から新幹線(動車組)に乗り、長沙駅まで約8時間、硬座274元~

~上海ジャピオン4月23日号より

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